初心者の僕が経験した「投資信託」にはどんな種類があるのか
<投資信託の主な3つの投資対象先>
投資信託の投資対象先は、大きく分けると3つの種類があります。
- 株式・・・企業が発行した株式に投資します。
- 債券・・・企業が発行した債券に投資します。
- 不動産・・オフィスビルや商業施設、ホテル、マンション等の物件に投資します。
そして、その3種類をもっと細分化すると
- 株式・・・「国内株」と「外国株」があります。
- 債券・・・「国内債券」と「外国債券」があります。
- 不動産・・「国内不動産」と「外国不動産」があります。
以上、全部で6種類あります。
まず、投資信託を購入する場合、基本的にこの6種類の中から選んで投資しなければなりません。
どうですか?
投資初心者は、何のことを言っているのかわからないですよね!?
もちろん分からなくて当然です。正直な話、僕が投資信託を始めてやったとき、6種類どころか、大分類の3つの存在さえ分かりませんでしたから(笑)
しかし、投資信託をやるなら、これらは最低限の知識として入れておかなければなりません。
なぜなら、どれを購入するか、自分で選ばなければならないからです!無知で投資信託を始めた僕が言うのだから間違いないです!
今からこの大分類3つを、初心者向けに分かりやすく説明します。
※ここからの説明では、「投資信託」と「ファンド」を同じ意味で使います。また「投資」と「購入」も同じ意味で使います。(投資信託=ファンド 投資=購入)
1)株式の投資信託とは?
一般的に株式ファンドと言います。
文字の通り、株式に投資をしますが、投資家が直接、企業の株を購入するわけではありません。投資家のお金を預かった運用の専門家(ファンドマネージャー)が、株を購入するのです。
- ✕ 投資家 ⇒(¥)⇒ 株
- ◯ 投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ 株
Q)どの会社の株を購入するの?
A)基本的に指定することは出来ません。「インターネット関連会社の株」「キャッシュレス関連会社の株」「5G関連会社の株」「ゲーム関連会社の株」など、ジャンルを指定することは出来ます。
※ちなみに、このような特定のジャンルにしぼった投資信託を「テーマ型ファンド」と言います。
冒頭で説明したように、投資する株は、国内企業の株のほかに外国企業の株もあります。つまり、株式ファンドは、世界中の企業の株式が投資対象になるということです。
投資信託を初めてやる人が、株式ファンドを選ぶ場合、主に上記で説明した「テーマ型ファンド」か、日経平均株価やTOPIX、NYダウ等の株価指数に連動する「インディックスファンド」が多いです。
2)債券の投資信託とは?
一般的に債券ファンドと言います。
文字通り債券に投資しますが、これも株式ファンドと同様に、直接債券を買うわけではありません。
ってかその前に・・・
Q)そもそも債券とは何ですか?
A)債券とは、国・地方公共団体・企業が、事業に必要な資金を集めるために、発行する有価証券です。
簡単にいうと、お金の貸し借りです。
貸す側(投資家)が、借りる側(国・地方公共団体・企業)にお金を貸します。その証として、借りる側が貸す側に債券(有価証券)を発行します。もちろんこの貸し借りには、借入期間2年とか5年とか10年とか、必ず返済期日があります。
返済期日が到来した時、貸したお金は投資家のもとに元本100%で戻ってきます。それに併せて、利息も受け取れます。(1年間お金を預けて、満期時に元本が利息とともに返ってくる定期預金と似てますね)
このように、直接投資家から資金を集める仕組みが「債券」です。
- ✕ 投資家 ⇒(¥)⇒ 債券
- ◯ 投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ 債券
以上のことから、債券ファンドとは、ファンドマネージャーがこの債券に投資することを言います。株式と同じで、日本国や海外各国の債券、日本企業や海外企業の債券があり、債券のジャンルを指定することは出来ますが、「ソフトバンクの債券」「アップルの債券」等、特定の会社を指定することは出来ません。
投資信託を初めてやる人が、債券ファンドを選ぶ場合、主に「先進国・先進企業の債券ファンド」か「新興国・新興企業の債券ファンド」が多いです。
3)不動産の投資信託とは?
一般的にREIT(リート)と言います。
不動産投資信託という名前だけあって、オフィスビル・ホテル・マンション・商業施設等の物件に投資します。これも株式ファンド、債券ファンドと同様に、直接不動産には投資しません。
- ✕ 投資家 ⇒(¥)⇒ リート
- ◯ 投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ リート
このように、ファンドマネージャーが、リートを購入するのです。
Q)リートを購入とは? 何か分かりにくいです。イメージ出来ません・・・
A)ですよね!(笑)
リートとは、不動産投資信託のことです。ファンドマネージャーが不動産投資信託(リート)を買うのです。また、そのリートは、証券取引所に上場されているので、いつでも売買出来るのです。
Q)う~ん・・・ということは「上場されている株を買う」みたいに「上場されている不動産投資信託(リート)を買う」ってことですか?
A)そう!その通りです。国内外に存在するホテル・ビル等はすでに所有者がいるので、購入することが出来ません。なので、ファンドマネージャーは、そのホテル・ビルを構成している不動産投資信託(リート)を買うのです。
ひとつ例をあげてみると、大江戸温泉という温浴施設があります。その大江戸温泉はすでに他に所有者がいるので、その物件自体、買うことができません。
ですが・・・!
それを構成している「大江戸温泉リート」というものがあります。大江戸温泉リートは上場している投資信託なので、購入することが出来ます。つまり購入するということは、間接的ではありますが、大江戸温泉の所有者になれるってことです。
投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ 大江戸温泉リート
投資信託を初めてやる人が、リートを選ぶ場合、主に日本の不動産に投資する「Jリート(ジェイリート)」、アメリカの不動産に投資する「USリート」、世界の不動産に投資する「ワールドリート」が多いです。
4)分散型の投資信託とは?
一般的にバランス型ファンドと言います。
Q)あれ?4つ目の投資信託ですか?冒頭では「株式」「債券」「不動産」の3つしかありませんでしたが・・・?
A)はい!(笑) おまけとして4つ目の投資信託を教えちゃいます。実は、投資初心者にとっては、これが重要だったりします。
結論から言うと、バランス型ファンドは、株式・債券・不動産の中の特定の1つへ投資するのではなく、その中から複数を選び分散投資する投資信託です。
下記を見てください。
これは、バランス型ファンドのイメージです。
この図を例に、具体的に説明します。
あなたが上記のバランス型ファンドに 1,000,000円 投資したとします。ファンドマネージャーの判断で、25% ずつ分散されているので、1,000,000円 は下記の様になります。
- 国内の企業の株式に 250,000円
- 海外の企業の株式に 250,000円
- 国内の国・企業の債券に 250,000円
- 海外の国・企業の債券に 250,000円
このように強制的に1,000,000円 を分散して運用してくれるってことです。分散というのが実はポイントで、分散投資はリスク回避にもなります。
上記のバランス型ファンドの中の、国内企業の株が「▲20%」下落した場合を想定してください。
<バランス型ファンド>
国内株式 250,000円 × ▲20% = ▲50,000円 損失▲50,000円
これがバランス型ファンドではなく、1,000,000円 全額を国内株式ファンドに投資していたらどうなったか?
<株式ファンド>
上記の円グラフの国内株式が 100% になるので、
国内株式 1,000,000円 × ▲20% = ▲200,000円 損失▲200,000円
バランス型ファンド ▲50,000円 < 国内株式ファンド ▲200,000円
びっくりしますよね!?
下落したときの損失がこんなに違うのです。
Q)じゃあリスク回避のためにも、バランス型ファンドが最良のファンドなんですね!
A)いや・・・そうとも言い切れません。
では逆に、国内企業の株が「+20%」上昇した場合を想定してみてください。
こうなります。
バランス型ファンド +50,000円 < 国内株式ファンド +200,000円
このように、バランス型ファンドはリスク回避出来るが、リターンを大きく得ることが出来ないのです。
うまく出来てますね~(笑)
またここでポイントなのですが、その時の相場から判断して、ファンドマネージャーは下記の様に、状況に応じて(下記は日本株の相場が悪く、外国株の相場が良いと判断した場合)分散割合を変えてくれますので、投資初心者はバランス型ファンドの方が、心臓には悪くないかもしれません(笑)
バランスを変えることを、リバランスと言いますが、このリバランスはファンドマネージャーの判断で常に行われます。
上記右側の円グラフを見てください。この場合、国内株式 15% なので、投資した1,000,000円 のうち、150,000円 が国内株で運用されているということです。国内株式の相場が▲20% 下落しても、150,000円 × ▲20% = ▲30,000円 ▲30,000円 の損失で済みます。
今回の例は、国内株式25%、外国株式25%、国内債券25%、外国債券25%の均等割りで、不動産(リート)が入ってませんでしたが、不動産(リート)を入れてみるとこんな感じになります。
- 国内株式25%、外国株式25%、国内リート25%、外国債券 25%
- 国内株式25%、外国株式25%、国内債券 25%、外国リート25%
- 国内株式25%、外国株式25%、国内リート25%、外国リート25%
- 国内株式25%、外国債券25%、国内リート25%、外国リート25%
全体の 100% をどのように分散するか?分散割合もバランス型ファンドの種類によってさまざまであり、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、国内リート、海外リートをどのように組み合わせるかもファンドの種類によってさまざまです。
これがバランス型ファンドです。
初心者は「投信364」と覚えよう!
投信364とは何のことでしょうか?
わからないですよね?わからなくて当然です。
なぜなら(日経225から影響を受けて)僕が勝手に作った名称だからです(笑)!
僕は初心者当時、銀行員と投資信託の話をするために、あることを「投信364」と覚えました。なぜなら最低限の知識がないと、話せないからです。
※投信とは、投資信託の略称です。一般的に金融取引での会話では、投信という言葉を使うことが多いです。
<投信364>
- 3・・・投資信託の投資先は①株式②債券③不動産がある。
- 6・・・細分化すると①国内株②外国株③国内債券④外国債券⑤国内リート⑥外国リートがある。
- 4・・・ファンドには①株式型②債券型③リート型④バランス型がある。
ぶっちゃけ言いますが、これらが頭に入っているだけで、会話が出来ます。僕は出来ました。
例えば・・・
- 「株式に興味があるので、国内の株式ファンドを提案して欲しいのですが、どのような投資商品がありますか?」
- 「株式相場が不安定なので、債券ファンドや海外リートを考えております」
- 「リスクを分散したいので、バランス型ファンドの商品説明が聞きたいです。お勧めのバランス型ファンドを見せてください」
- 「国内株・海外債券・海外リート、この3つのバランス型ファンドはありますか?」
ねっ!
このように、投信364を組み合わせて会話するだけで、会話が成り立つのです!
銀行の窓口に相談に行くと、担当者はいろいろ提案してくれます。もちろん会話の中で、364だけでは対応できない、わからないことも出てくるでしょう。その時は、恥ずかしがらずどんどん質問してください。銀行の担当者も、相手は初心者だということを前提に話をしてますので、大丈夫です。
最後に
投資信託には、種類があります。何に投資するのか?選ばなければなりません。その種類を頭に入れるために「投信364」と覚えましょう。
僕は、これを使って初心者当時、銀行担当者と会話をしていました。
<要点はこれ!>
- 大きく3つ、株式・債券・不動産
- 細かく6つ、国内外株式・国内外債券・国内外不動産
- 種類は4つ、株式ファンド・債券ファンド・リート・バランス型
自分を変えたいなら、人生を変えたいなら
「行動」⇒「経験」⇒「変化」です。