スピードKeiの初心者向け投資術

人はなぜお金を投資・運用できないのか?その理由や初心者が投資を経験するための具体的方法を「貯蓄に狂っていた僕」がお伝えします。

これを読め!初心者のための「つみたてNISA」

<つみたてNISA とは?>


f:id:speedfreaks010:20190617222842j:image

 つみたてNISA って聞いたことがありますか?

 2018年1月から新たに始まった、積立型の少額投資非課税制度なのですが、投資・資産運用をやっていない人は、聞いてもピーンとこないでしょう。

 

 どういう商品かというと、少ないお金から始めることが出来る「非課税の積み立て投資信託です。積み立てながらお金を貯めて、それを運用して、そこで得た利益は非課税ということです。

 

つみたてNISA の概要

  1. 20歳以上の個人が利用可能
  2. 非課税投資枠は毎年40万円
  3. 非課税期間は最長20年間
  4. 普通分配金や売却益が非課税
  5. 非課税投資総額は最大800万円
  6. 手数料は無料
  7. 少額投資が可能
  8. 複利効果が抜群!

 どうです?なんか漢字が多いし、専門用語も多くて、分かりにくいですよね!

 投資とか資産運用の本を読んだり、インターネットで調べてみると、ほとんどが専門用語を使っての説明になっているので、これも初心者が投資や資産運用をやらない理由のような気がします。ですので、私は小学生でもわかるような表現で、順番に解説したいと思います。

 

1. 20歳以上の個人が利用可能

 つみたてNISA は、20歳以上の個人であれば、誰でも契約できます。これは分かりますよね(笑)

 

2. 非課税投資枠が毎年40万円。

 これはですね、非課税(税金がかからない)として扱われる年間の積み立て金額が40万円までってことです。つまり、40万円 ÷ 12ヶ月= 33,000円、最大で毎月 33,000円 までを非課税枠として、積み立てられるってこと。

 年間40万円に満たず、その年の非課税枠が残っていたとしても12月末で、その年の枠はリセットされ、翌年以降に繰り越すことが出来ません。

 

3. 非課税期間は最長20年間

 契約時から最長で20年間は、運用で得た「分配金」や「売却益」が非課税です。つまり、20年間以内の運用中に得た利益には、税金がかからない、つまり引かれる税金は0円ってことです。

 つみたてNISA は、20年間最後まで継続してもいいし、いざ資金が必要となった場合は途中で売却(解約)も可能です。

 ちなみに、20年間経過しても、売却(解約)しなかった場合、残念ながら非課税は継続されません。自動的に非課税口座から課税口座へ移ることになっております。

 

4. 普通分配金や売却益が非課税

 この商品は、すべてが非課税、税金が0円、かからないのです。先ほどから、非課税非課税と何回も出てきますが、投資や資産運用の非課税はかなりデカいです。バカになりません。

 ちなみに課税の場合の税率は「20.315%」ですが、もし課税扱いだったら、どうなるのか?下記で試算してみますね。

 

 ◯利益である分配金が 10,000円 だった場合

  10,000円 × 20.315% = 2,031円 が税金であり、受け取る実際の利益は 7,969円

 ◯売却益が 200,000円 だった場合

  200,000円 × 20.315% = 40,630円 が税金であり、受け取る実際の利益は 159,370円

 

 ねっ!課税前と課税後の利益がかなり違いますよね!

 非課税の場合、分配金 10,000円、売却益 200,000円、まるまる手に入るのに、課税だとお金が引かれる、これが税金です。

 儲かったら儲かった額に対して、お金を国に払え!これが税金なのです。

 

5. 非課税投資総額は最大800万円

 これは、年間40万円 × 最長20年間 = 800万円。月額最大 33,000円 を積み立てて、最長20年間運用した場合、つみたてNISA では800万円まで非課税で運用できるということ。

 

6. 手数料が無料

 これは非常にうれしいと思います。以前説明しましたが、投資信託は契約時に手数料(~3.24%)がかかります。投資信託は、投資した時点で元本マイナスからのスタートって言いましたよね?それが、つみたてNISA はそれが無いんです。手数料がかかりません。これ最大のメリットです!

 

7. 少額投資が可能

 投資とか資産運用とか聞くと、ある程度まとまったお金が必要と思うかもしれませんが、このつみたてNISA は、少額からOKなんです。基本 1,000円 以上ですが、証券会社によっては 100円 以上というところもあります。初心者でも無理なく投資できるってことですね。

 

8. 複利効果が抜群

 基準価格が上げ下げを繰り返し、ドルコスト平均法(※)でコツコツ積み立てていくというつみたてNISA は、実は複利効果が抜群なんです。20年後は信じられないくらい資産が膨らんでいることでしょう。

 

f:id:speedfreaks010:20190617223729j:image

 

 上の表は、月に 30,000円 を積み立てた場合です。年率0%~が預金であり、1%~5%がつみたてNISAです。

 つみたてNISA で積み立てた場合、20年後の資産額が桁違いになってますよね!預金の場合、720万円しか貯まらないのに、つみたてNISA のドルコスト平均法(※)複利効果が有効に働くと、最大1,222万円にも膨れ上がるのです。

 

 なんと、その差「+502万円」です!!!

 

つみたてNISA の投資商品の種類

 では、つみたてNISA を始める場合、どの種類の投資信託で運用すればよいのか?これが初心者が一番悩むところですが、実は商品の種類は、金融機関ごとで異なります。ただどの金融機関に対しても共通して言えるのは、一般的な投資信託と違って、つみたてNISA の投資信託は、かなり商品数が限られている(少ない)ことです。

 

 その理由は、つみたてNISA は、投資初心者向けに作られた商品であるため、複雑な商品やリスクが高い商品は対象から外されているからです。どの金融機関も、リスクが少なく、長期運用することにより利益を得ることができる商品を取り揃えています。

 

どのような商品があるか、金融機関の担当者に聞いてみましょう。

 

つみたてNISA 契約までの流れ(銀行の場合)

  1. つみたてNISA を契約したい銀行を選ぶ(通常は自分のメイン銀行で契約することが多い)
  2. その銀行の窓口へ行き、つみたてNISA をやりたいことを伝える。
  3. 銀行担当者がパンフレットをもとに商品説明を行う。
  4. 毎月の積み立て可能な金額を決める。( 1,000円 ~ 33,000円 )
  5. その銀行で取り扱っている投資信託の中から、運用したい商品を選ぶ。
  6. 金額と商品が決まったら、申込書を書く。
  7. その後は、毎月の積み立ては自分の口座から引き落としにより積み立てられるので、ほったらかしでOK。
  8. 選んだ投資信託は、基準価格が上がったり下がったりしますが、ドルコスト平均法(※)により、リスクは平準化されるので、安心してください。

 上記の例は、銀行の店舗へ来店して契約する方法ですが、その他、信用金庫、信用組合、証券会社、ネット銀行、ネット証券、ゆうちょ銀行等、今はどこでも取り扱いがあるので、好きなところで開設すればよいと思います。

 

ドルコスト平均法という専門用語を何回も出して説明していたのに、説明が遅くなり申し訳ありません(笑)。

 つみたてNISA の毎月の積み立ては、投資信託の基準価格が、高かろうが低かろうが待ったなしで購入し、毎月積み立てていきます。高いときに買ったあと、基準価格が下がると、損をした気分(含み損の発生)になります。しかし、その低いときに買うことにより、基準価格が平準化されるってことです。


f:id:speedfreaks010:20190617223005j:image

 

例)ある店で、1個200円のリンゴを買いました。次の日も行ってみると、同じリンゴが100円で売っていたので買いました。

「なんだよ〜。昨日買って損したよ!」って思うかもしれません。

しかし、手元の2個のリンゴの単価の平均値を出すと、200円 + 100円 ÷ 2個 = 150円。リンゴ1個に150円の価値があるということになります。

これがドルコスト平均法の考え方です。

 

最後に

 将来のために、毎月、口座引き落とし等で積立預金をしている方々は、その積立はやめた方がいいです!

 今の時代、預金はリスクしかありません。預金は元本保証ですが、超低金利のため、元本がほとんど増えない。増えないことがリスクなのです

 初心者向けにこんなに良い商品があるのですから、つみたてNISA をやらない術はありません。

 毎月の積立預金を、つみたてNISA へ変更し、長期運用で資産を増やしてください。

 

<要点はこれ!>

  • つみたてNISA は、リスクが少なく、投資初心者には最適の商品である。
  • 毎月積み立てしたいなら迷わず「つみたてNISA」へ。
  • 短期での解約は元本割れの可能性があるが、万が一の時はいつでも解約可能。
  • つみたてNISA は時間をかけて資産を増やす仕組みなので、やるなら早めに。
  • 運用期間が長いほど、利益を生む可能性が高い。一旦やったら、60歳~65歳までは続けてみよう。
  • 基準価格が下がってもビビるな。爆発力のあるドルコスト平均法が後々、利益に貢献、資産に反映してくれる。