1)預金・貯蓄にしか興味がなかった僕が投資に目覚めた理由(全5話)
<貯蓄は正義・不用な支出は悪 ~洗脳5箇条~>
- 無駄遣いするな!
- お金は貯めろ!
- 借金は何があってもするな!
- クレジットカードは作るな!
- 欲しい物があっても我慢しろ!
これは、僕が親から教わった5箇条です。
小学校の頃から、お金の話やお金が絡む出来事が起こると、耳にタコが出来るくらい言われ続けてきました。
理由は読んで字の通りです。
- 無駄遣いしたら、お金は残らない。無駄な支出は極力抑えろ!
- 将来のためにお金は貯めておけ。先を読み、老後のことを考えた貯め方をしろ!
- ローンの利息ほどバカげた支出はない。利息払いはこの上ないムダ金だ!
- 分割で買うということは、自分の経済力を超えた買い物ということだ。一括で買えない時点で身の丈以上の買い物と思え!
- 安易な考えで物を買うな。物欲なんか一時の感情であり、そのうち熱も冷める。とにかく我慢する力を身につけろ!
親は絶対的存在という家庭で育った僕は、これらのことを言われても、反論というか、疑問を抱くこともありませんでした。
幼少期から僕は次のような生活を送ってきました。
◯プレゼント
おもちゃ等のプレゼントは、年に2回しか買ってもらえません。誕生日とクリスマスです。それ以外ではどんなにねだっても泣いても、絶対ダメでした。
◯外食
外食は、主に旅行の時以外はしませんでした。
世間でありふれている、外食ラーメン、外食ファミレス、外食ファストフード・・・絶対ありえませんでした。
◯服
服は必要最低限の枚数以上は買ってもらえませんでした。
小学生の時は、私服のTシャツ2枚、ズボン2本、セーター2着、トレーナー2着、ジャンパー1着、それ以上は持っていませんでした。
Tシャツ、セーター、トレーナーが2着ある理由は、洗濯した時の替えのため、ジャンパーが1枚の理由は、ジャンパー上着は1シーズンは洗濯しないで着続けるからです。どうしても着る服がないときは上下ジャージを着ていました。
高校生にもなると、自分で服を買うこともありましたが「Tシャツは1着1,000円以上、シャツやトレーナーは1着2,000円以上だったら、買うときにホントにこれを買っていいのか悩め!」とも言われました。
理由はTシャツやトレーナーのような消耗品に1,000円以上も出したくない(出す価値がない)からということでした。
「消耗品はいつかは廃れて、価値がなくなり捨てる。捨てるモノにお金をかけるな!」と。僕はいつも「なるほど!」と思い、親のこの素晴らしい考えに疑問さえ起きませんでした。
どう思いますか?
僕は何とも思わなかったのですが、みなさんはこの生活、信じられますか?これを強要されたら絶対嫌ですよね?反発、反論しますよね?!
これが植えつけられた教育です。恐いですね~教育って。
すべての教育って「洗脳」だと思うんです。僕は教育という名目で、洗脳を受けていたんです。
人は、親や先生、周りの友人知人から、あらゆることを学びます。
自分にとって必要なモノは受け入れ、不要なモノは捨て、そして自分で考え、それらの繰り返しが、自分自身を作っていきます。それが個性です。
僕は個性というか、僕自身は親のコピーであり、それがそのまま個性になったとも言えるでしょう。
親のコピーである僕は、小・中・高、そして大学、こんな環境で22年間育ち、ついには無駄な出費を抑える力、我慢する力を身につけ
「貯蓄は正義」
「不用な支出は悪」
ということを完璧に洗脳されてしまいました。
そんな洗脳された僕は、大学卒業後、就職先について自分の考えと親の考えが合致したこともあり、お金のことを学べ、お金に携わる代表的な職業である「銀行」に就職することになります。
~第2話へ続く~