4)預金・貯蓄にしか興味がなかった僕が投資に目覚めた理由(全5話)
<30年間洗脳されてた僕が、洗脳に逆らった瞬間>
銀行退職後、僕は地元の中小企業へ転職しました。職が変わっても、もちろん「貯蓄は正義」「不用な支出は悪」を継続しております。
ここで僕がお金に対して、どういう感覚を持っていたかというのを改めて言います。
- 他人には基本おごらない
- おごるようになるので、部下を食事に誘わない
- 香典は仕方ないからしぶしぶ出す
- ブランド物は一切買わない
- コンビニは高いので行かない
- 服や靴を買う基準は「ヨレヨレ」になったから
- ファッション基準では服や靴は買わない
- お祝いや祝儀は結婚式のお呼ばれ以外は出さない
- 3食以外は食べない(お菓子は食べない、間食代がもったいない)
- カフェ、ファストフードはいかない
- 映画は見ない
- レンタルビデオ屋はいかない
- 電話はこちらからはかけない(不在着信があっても再度かかってくるのを待つ)
- 美容室にいかない(自分で切る)
- 基本的に病院はいかない(風邪や発熱は自力で治す)
- 無駄なドライブはしない(ガソリンがもったいない)
- 外食したら食べたい物ではなく、安いものを食べる
いや~次々出てきますね。ドン引きされるので、このへんでやめときます(笑)
こういう生活をしたから、7年間で840万円(年間120万円)も貯めれたんでしょうね。福島の田舎のサラリーマンが、30歳で貯金840万円って・・・異常ですね(笑)
もちろん、中小企業へ転職しても、10年間で1,200万円貯めるという目標を変えませんでした。
銀行を離れると、不思議ですね。
ある日、僕が働いている企業に、銀行員が提案に来るんです。
僕が入社した当時とは、銀行の方針も変わってきており、主に「融資」「保険」「投資信託」の提案です。
今まで僕がやってきた業務を、提案する側からされる側へ、立場が変わったのです。変な気分です(笑)
銀行の預金や融資の仕組みは、ほとんど知っているので、定期預金だけは契約しますが、それ以外はいつもバッサリ断ってました。
「貯蓄は正義」「不用支出は悪」ですからね!
- 融資・・・・支払利息はムダ金。バッサリ!!
- 保険・・・・よくわからない。興味がない。バッサリ!!
- 投資信託・・よくわからない。興味がない。バッサリ!!
銀行員当時、預金と融資しかやってこなかった僕は、「保険」「投資信託」はほとんどわかりません。僕が勤務していた時は、取り扱っていなかったので知識がなく、仕組みも知りません。
そんなある日、すごく仲良くしている銀行員から、投資信託のセールスをされました。
投資信託?よくわかりません。
預金はリスクゼロだが、投資信託は「投資」っていう名前がついているので、リスクがありそうです。
リスクがあるだけで、もう商品の内容を聞く前に「拒否反応」です。
定期預金など、リスクがゼロの商品しかやってこなかった僕は、今回、話を聞くことも断ろうと思いましたが、相当目標(ノルマ)に困っているらしく、なので商品説明だけは聞くことにしました。
話を聞いてみると、投資信託は、プロのファンドマネージャー(運用してくれる人)が資金を運用してくれる商品で、主な運用先には、株式・債券・不動産があるようです。
株式で運用したり、債券で運用したり、不動産で運用したり・・資金さえ出せば、運用はプロにお任せの投資商品のようです。
また、投資・運用というくらいなので、元本が増えたり減ったりするそうです。
ってそんなことは、どうでもいいんです!
増える可能性があっても、リスクが少しでもある商品はやりませんから!
ある日その銀行員が、一生懸命僕に説明しました。
僕は「へぇ~・・」って、仕組みを納得したかのようなあいづちを打つも、興味がないので、話は半分に聞いております。
話を聞いたふりをした僕は、結局いつものように話をバッサリ!提案を断り・・・
・・・のはずが、何と!!!
「投資信託」を契約してしまったのです!!!
いったい僕に何が起きたのでしょうか!??
理由は単純です。
仲の良い銀行員から、何回も何回も「お願いセールス」されたことによる、情けでの契約、いわゆる「お付き合い」です。
元銀行員だった僕は、相手がどういう感情でセールスしているか、今銀行内でどういう状況置かれているか、すごくわかっていました。
だが、僕は「貯蓄は正義」「不用支出は悪」信念は曲げない!
「ブレないぞ!曲げないぞ!貫き通すんだ!」
って頑張ったのですが、僕の心の奥にある、仲間を想う優しさが・・・
元銀行員だった僕は、立場が分かっているからこそ、情に流されたのです。そこが僕の弱点でした。
相手からはすごく感謝され、お礼を言われましたが、なぜか僕自身の心は全然喜べません。冷静になった僕は、逆に「何てことをしてしまったんだ!」という感情に襲われました。
わかりやすく例えるなら、絶対やるなよ!と言われていた「マルチ商法」に引っかかった感じです。
もっと分かりやすく例えるなら、20万円・30万円する高価な布団セットを買わされた気分です。
「やっちまった・・・」
僕は、悪いことをしたかのように落ち込み、精神的に不安定になりました。しかも数日経っても、この不安定が消えません。
その原因は・・・
リスク商品に手を出したという、洗脳5箇条を破った罪悪感からくるものでした。
~第5話へ続く~