なぜ日本人は投資・資産運用をやらないのか?
<日本人のお金に対する考え方>
- 無駄遣いをするな
- 一生懸命働いてお金を貯めろ
- 汗水流して稼いだお金は考えて使え
- ギャンブルはやるな
これらの言葉、今まで生きてきて、聞いたことはありませんか?僕が育った洗脳5箇条に似ていますが・・・(笑)
そうです!これらは、成長の過程で、多くの日本人が耳にタコが出来るくらい言われてきた言葉です。
いわゆる、日本特有の「お金に対する考え方」です。
なぜか日本では、お金に関する教育を、学校で教えてもらう機会がありません。
お金に関する教育が学校で出来ないので、金融機関の人などが、学校にきて「お金セミナー」みたいなことをやっているのです。
つまり、人は小さい頃から、上記のような教育を受けてきているので、大胆にお金を使うことが出来ないのです。
- 大胆にお金を使ったことがない親に「ねぇ、お母さん、◯◯買っていい?」と聞くと、「ホントに必要なの?よく考えなさい」と言われる。
- ギャンブルをやったことがない親や友人に「パチンコ行ってくるわ!」というと、「そんなギャンブルやめなさい」と言われる。
- 資産運用したことがない親や友人に「投資信託やろうと思う」というと、「損をするからやめなさい」とか「財産失うぞ!」と言われる。
これらに共通することは何か?
それは、すべて「未経験者に聞いている」ということです。ここが根本的に間違っているところです。
やりたいことなのに、「親に反対されたから…妻に反対されたから…友人に反対されたから…」という理由で、そうやって未経験者に聞くから、チャレンジできないのです。
このように、やりたいこと、興味があることに対して、反対する人たちを「ドリームキラー」と呼びます。夢を奪ってしまうという意味です。
では、未経験者ではなく「経験者」に相談したら、何て答えると思いますか?
間違いなく、経験者は相談を受けたとたんに反対するという門前払いはしません。なぜなら、その人は経験があるから、経験の中からその人にアドバイスしようとするからです。
まず、大前提のことを言っておきます。
物事に対してお金を使いたい(投資・運用したい)なら、必ずその道の経験者に聞いてください。
なぜ人は投資や資産運用をやらないのか?
これは人間特有の性質が関係しております。
なぜ投資・資産運用をやらないのか?それは、投資や運用に関して「イイ話を聞かないから」です。
このようなことを、周りで聞いたことがありますか?
◯株で100万円 も儲かったぜ!
◯競馬で万馬券当てて、1,000円が20万円 になったぜ!
◯実は、宝くじで1,000万円 当たってさぁ~!
◯投資信託で毎月30,000円 分配金を受け取ってるんだぜ!
どうでしょう。ほとんど聞かないと思います。人って、自分が得したことって言わないんです。
逆に、損したことは、なぜか自信満々に言うんですよ(笑) こんなふうに・・・
◯株で30万円 損したよ~。やっちまった~!
◯パチンコはやるもんじゃないな。5時間で40,000円も負けちゃったよ・・・
◯宝くじ?あんなの当たるわけねぇじゃん!
◯投資信託なんてどういうやつか分からないし、投資っていうくらいだからリスクあるでしょ~。不安だからやらない。
実は、これがやらない原因なんです。
こういうことを普段から耳にしているから、やる前から、負の情報が頭に入っちゃってるんです。だからやる前から「危険」「怖い」という考えになってしまう。
人の慣習だったてことですね~。
最後に
今回のタイトル、なぜ人は資産運用をやらないのか?ではなく、なぜ人は資産運用がやれないのか?ですね(笑)
やれない理由は、上記で説明した通りですが、再度わかりやすく言うと、お金は働いて稼ぐことが美徳とされており、投資・資産運用でもお金を稼げるという教育を受けていないから。
また、投資やギャンブル、宝くじ等で得たお金は「あぶく銭」とか「悪銭」と言われ、教育の過程で、「悪」とか「負」という先入観を植えつけられたからです。
いわゆる「洗脳」ってやつです。恐ろしいですね〜。
<要点はこれ!>
- 人は、儲かった話はしない。損した話を鵜呑みにするな。
- 投資・資産運用は危険という先入観は捨てよ。
- 知らないだけで実は身近にいる。投資・資産運用で儲けている人が。
- 投資・資産運用をやりたいなら、その道の経験者へ相談しろ。
- ドリームキラーに気をつけろ。
老後2,000万円問題への対処法
<僕たちの老後はどうなるのか?>
2019年6月3日に、金融庁がある報告書を公表しました。
- 定年退職後の65歳から、公的年金だけで生活すると毎月 50,000円 が赤字となり、95歳まで生きた場合、2,000万円(50,000円 × 12ヶ月 × 30年)不足の事態となる。
今まで「このままだと年金制度が破たんする」とか「年金運用で大赤字」とか「老後は年金がもらえない」とか、いろいろ言われてきましたが、今回は、国が初めて文字に起こし、僕たち国民に公表しました。
この公表は何を言っているのか、分かりやすくいうと
- 老後の生活は、国に頼るな。
- 自分の老後は、自分で対策を。
- 君たちの将来は、確実に年金だけでは生活できない。
- 65歳で定年し年金生活に入る人は、出来るだけお金を貯めよ。
- 95歳まで長生きするためには、2,000万円 貯めよ。
- お金を貯めることが出来ない人は、生活のために体が動く限り働け。
Q)えっ?ひどい!厚生年金や国民年金を納めているのに・・・。ということは、年金だけでは生活出来ないってこと?
A)不適切な発言と非難を浴びていますが、僕がそうは思いません。今は、年金だけで生活している方はたくさんいますが、今後(特に20年後~)は、年金だけでの生活はほぼ不可能と僕は思っています。
今回の公表がそれを物語っております。「あなたの老後は、国は面倒見ない。老後、生活の質を下げず、世間一般的な普通の生活をしたければ、自分でお金を貯めて何とかしろ」と言っているのです。
なぜ、今になってこんなことを公表したのか?理由は以下で説明します。
高齢化社会のおそろしさ
日本は高齢化社会って言われてますよね。なぜ高齢化が進んだのか?その理由はこの3つと言われてます。
①医療技術の進歩・発展
②ベビーブーム
③出生率の低下
第二次世界大戦後、日本ではベビーブームが起き、たくさんの子供が生まれました。
1947年~1949年に生まれた方々を、第一次ベビーブーム(団塊の世代)といい、その団塊の世代の子供たち(1971年~1974年生まれ)を、第二次ベビーブーム(団塊ジュニア)と言います。
ベビーブームが起きたことにより、団塊の世代が生まれた時期と、団塊ジュニア世代が生まれた時期には、人口がかなり多く分布しているのです。
そして、この団塊の世代の大勢の人々は、医療技術の進歩により、今までは治すのに難しかった病気でも治ることが多くなり、長生きするようになりました。その結果どうなったかというと、団塊の世代の方々が、65歳を過ぎても長生きするようになり、平均寿命が延びたのです。
これが「高齢化社会」です。
これを見てください。(平成27年データ)
◯日本の人口:約1億2,000万人
◯65歳以上:約3,500万人(約30%)
65歳の高齢者が全体の30% であり、約3人に1人が65歳なのです。恐ろしくないですか?約3人に1人が高齢者ですよ?しかも、今後高齢者の比率がもっと上がっていくことが確実なんです。
高齢者を支える成人たち
1人の高齢者を何人の成人が支えているか?この話を聞いたことがある人も多いと思います。
1990年は、20歳~64歳が 7,600万人、65歳以上が 1,500万人 であり、5人の成人が1人の高齢者を支えておりました。
・2000年は、20歳~64歳が 7,800万人、65歳以上が 2,200万人
・2010年は、20歳~64歳が 7,500万人、65歳以上が 2,800万人
・2020年は、20歳~64歳が7,300万人、65歳以上が3,500万人
わかります?年月が進むにつれ、成人は減り、高齢者が増えていく。2020年になると、2人の成人が1人の高齢者を支えることになります。
支えるという意味は、生活させるという意味です。
1990年は、成人5人のお金(成人5人が納める年金や税金)で、1人の高齢者が生活しておりましたが、2020年は、成人2人のお金で1人の高齢者を生活させなければならないのです。
よく勘違いをしている人がいるので説明しますが、毎月納めている年金は、自分の将来のために積み立てられている訳ではありません。毎月納めた年金は、そのときに生きている高齢者の生活費に充てられる、つまりそれが年金としてその高齢者へ支給されているってことなのです。
具体的に数字で表すと、
1人の高齢者の生活費が月 150,000円 だとすると、5人で支えるためには、成人1人37,500円出せば、高齢者は生活できます。2人で支えるためには、成人1人 75,000円 出さないと高齢者1人が生活できないってことです。
サラリーマンが、1人の高齢者の生活のために、月に 75,000円 も年金や税金で引かれたら、どうですか?やっていけませんよ!自分の生活ですら回らなくなる。
Q)えっ!ヤバくないですか?
A)ぶっちゃけ、ヤバいです!2020年でこの状況ですよ?20年後の2040年はどうなってると思います?自分が高齢者になったとき、支えてくれる成人が何人いると思います?おそらく1人ですよ?!1人の高齢者に月 150,000円 払えますか?無理ですよ。生活が破たんします。年金制度自体が破たんします。
だから今回、国は「将来に対して危機感をもって自己防衛を!」という意味合いで、老後 2,000万円 不足と、あることを気付かせるために言ったんです。
Q)ということは、自分の老後を安心して過ごすためには、65歳までに 2,000万円 貯めればいいんですね?
A)もちろん貯めることは、老後の対処法のひとつですが、今回公表した 2,000万円 はあくまでも指標であり、老後を夫婦で暮らす一般的な家庭を基準に試算した例です。65歳で 1,000万円 貯蓄があれば、安心して暮らせる人もいますし、500万円 の貯蓄でも安心して暮らせる人もいます。
つまり、その人が現役時代にお金をどのように管理・貯蓄・運用してきたか、によるのです。ですので、一概に 2,000万円 とは言い切れません。
このままだと、お先真っ暗・・・不安しかないですよね。
でも悲観することはないです。実は、老後を安心して暮らす方法が、貯蓄以外にもあるんです。
お金は貯めるものではなく増やすもの
まず大前提でこのことを言っておきます。
この日本、年金だけでは生活が出来ない時代が確実にやってきます!
まずこのことを頭に入れてください。
65歳で 2,000万円 貯める自信もなく、今のままの生活では貯まる可能性もない。ではどうすればよいのか?
それは「貯める」という考えを変えることです。
お金を貯めるには、限界があります。なぜなら時間が関係するからです。時間が少ない人はお金を貯めるには限界があるということです。
下記のように、残された時間から逆算すると、分かりやすいと思います。
◯現在30歳の場合
65歳までに 2,000万円 貯めるには、月に約 48,000円
◯現在40歳の場合
65歳までに 2,000万円 貯めるには、月に約 67,000円
◯現在50歳の場合
65歳までに 2,000万円 貯めるには、月に約 112,000円
年齢が高くなるにつれて、月の積立額が大きくなります。
何が言いたいかというと、老後の年金不安に対して気付くのが遅ければ遅いほど、月々の積み立て額が大きくなり、対応が遅ければ遅いほど、対策が出来なくなるということです。
Q)こんな大きな金額、毎月なんて無理ですよ!
A)ですよね。毎月積み立てるにしては、かなり大きな金額だと思います。でも考え方を変えてみてはどうですか?貯めると考えるのではなく「増やす」という考え方をするのです。
貯めるという貯蓄的思考になっている人は、ゴールを先に見てしまっているんです。ゴールというのは、貯蓄目標額のことをいいます。
35年後に 2,000万円 貯めるために、毎月 48,000円 積み立てる。これが貯蓄的思考です。この考え方は、貯めることは出来ますが、増やすことは出来ません。これから人生を生きていく人は、貯蓄的思考から投資的思考にならないと、老後、生き残れません。
では、投資的思考はどういったものなのか?
それは、積み立て等の預金でお金を貯める考え方はなく、積み立て等の「運用」でお金を増やす考え方を言います。
投資的思考になっている僕が今30歳だとしたら、月に 48,000円 を積み立てることはせず、月に 30,000円 を年利3~5%で運用しながら積み立てます。
すると、35年後の65歳のときには、
・年利3%で運用の場合、約2,100万円
・年利5%で運用の場合、約3,200万円
ここまで増えることになります。節税効果を併用しながら運用益を得る。安心して65歳を迎えられるということです。
何回も言います。
「貯めるのではなく増やす」これが投資的思考です。
国は、今後100年間は平均賃金の5割は年金で保証すると言ってますが、あてにしない方がいいです。なぜなら未来はどうなるか分からないからです。未来なんて誰にもわかりません。この1年~2年があまりにも早いスピートで変化しているんです。5年後、10年後なんで誰にもわかりませんよ!ましてや今後100年間なんて・・・。
先日の金融庁の発表では、時間をかけて「つみたてNISA 」「 iDeCo(イデコ)」で資産を運用してくださいと言っていました。
先ほどから言っている「運用で増やす」というカラクリはこれなんです!
Q)ちょっと待ってください。に・・さ?にーさ?イデコ?
A)はい。投資を経験していない方は、何のことか分からないですよね(笑)!次の機会に説明しますので、今は割愛しますね!
最後に
日本で、資産運用している人の割合は、全人口の15%と言われております。100人中15人、そのくらい少ないんですよ!日本人の資産運用経験者は。
個人向けに「つみたてNISA」「iDeCo」という節税メリットが取れて、リスクが少なく、運用しやすい商品が出来ているのに、知らない人が多いです。
僕から言わせれば、ホントもったいない!!!
今回の老後 2,000万円 不足問題は、決して「老後のために2,000万円 貯めろ!」と言っている訳ではありません。「個人向けの運用商品があるので、まずはそれをやってみてください。老後のために運用しながら、資産を増やしてみたらどうですか?安心感がを得ることができますよ!」と言っているのです。
<要点はこれ!>
- 年金だけで生活が出来ない時代は「必ず」くる。
- 現状の基準だと、年金制度が成り立たなくなるので、将来、年金受給開始年齢が間違いなく上がる。(65歳⇒70歳)
- 2,000万円 という額は、65歳までに貯蓄する金額のことではなく、老後の指標として捉えよ。
- 低金利のこの時代、資産を増やす手っ取り早い方法は「運用」しかない。
- 積み立てながら、資産を増やしたいなら、個人向け運用商品「つみたてNISA」「iDeCo」を使わない手はない。
- これからを生きるなら、貯蓄的思考ではなく投資的思考になれ。
投資・資産運用に向いてる人と向いてない人
<お金と出来事の関係性>
世の中には2種類の人間がいます。
それはある物事に対しての「経験者」と「未経験者」です。
人は生きていると、さまざまな事象を見たり、聞いたり、行ったり、と・・・いろんなことを経験します。
・見たことがある人 ⇔ 見たことがない人
・行ったことがある人 ⇔ 行ったことがない人
・食べたことがある人 ⇔ 食べたことがない人
・買ったことがある人 ⇔ 買ったことがない人 など。
このように、生きていると毎日必ず自分自身に「何か」が起きてます。
しかし、人はそれらは当たり前の日常であり、わざわざ起きたことをいったん考えて受けとめる、ということはしません。
下記の様な出来事があったとしましょう。
①「高速道路に乗って遠方の海に行った」
②「迫力あるSF映画を見た」
③「Amazon Primeの有料会員になった」
今日起きたことは、記憶には残りますが、下記のようにいったん考えて受け止めたことがありますか?
①「高速代とガソリン代を使って、きれいな海という景色を手に入れた」
②「お金を使って、迫力と楽しさと感動を手に入れた」
③「有料会員になったことで、動画や音楽の見放題・聴き放題サービスを手に入れた」
どうでしょう?このように考える人、あまりいないですよね(笑)
物を手に入れるためにお金を使うのはもちろんですが、この世の中、あるサービスを受けても、お金を使うことが多いのです。
「これが、投資・運用にどう関係するの?」と思うかもしれませんが、実はこれが大いに関係するのです。投資に向いている人と向いていない人は、この基準で決まるといっても過言ではありません。
投資・資産運用に向いている人の考え方
人は、基本的にモノに対してお金を払います。
食料を買う、服を買う、車を買う、家を買うなど、モノを得るためにその対価としてお金を払うのです。
しかし、形がないモノに対してお金を払わなければならないことも、世の中にはたくさんあります。例えば・・・
- 電話・インターネットの通信費
- アプリ内の課金
- 電車・バス・タクシー等の運賃
- ゲームセンター・カラオケでの遊興費
- 美術館・博物館の入場料
- 市民税・所得税・健康保険料・国民年金等の税金
- セミナー受講料
- 弁護士への相談料
- 有料メルマガの会費 など
生きていくうえで必要であり、払うことに慣れているモノに対しては、人は簡単にお金を払いますが、慣れていないものに対しては、かなり出し渋ります。
上記でいうと、セミナー受講料、弁護士への相談料、有料メルマガの会費、こういうものに対しては、人は簡単にお金を使ってくれません。
実は、投資・運用に向いているか向いていないかは、ここが境界線なのです。
セミナー受講料、弁護士への相談料、有料メルマガの会費、これらに共通するものは何かわかりますか?
モノにお金を使うのではなく「目に見えない価値」に対してお金を使うということです。
もうこれが結論です!
投資・運用をやるにあたって、この考え方が非常に重要なのです。
投資・資産運用に向いていない人の考え方
Q)投資・資産運用に向いている人は「目に見えない価値に投資できる人」ということなのであれば、向いていない人は「価値に投資できない人」ってことですよね?
A)はい!その通りですが、それ以外にも、下記の様なタイプは投資・資産運用に向いていません。僕の職場の同僚Sさんの話です。
◯Sさんとの会話 その1
S)普通預金の口座の残高がもう少しで 100万円 になる。100万円 貯まったら、あれをやるんだ!
S)えっ?何言ってんの?そんな危険な商品に手を出すわけないじゃん!
僕)じゃあ何をやるの?
S)もちろん定期預金だよ!
僕)定期?だって金利 0.01% だよ?100万円 積んで1年で 100円 だよ?税引後 80円だよ?
S)いいじゃん!普通預金の金利より高し、元本保証だし!安心して運用できるし!
僕)・・・・
◯Sさんとの会話 その2
僕)Sさん!それ美味そう!どこで売ってるの?セブン?ローソン?
S)近所の◯◯スーパーだよ。コンビニなわけないじゃん!
僕)・・・わけないじゃん?どういうこと?
S)私コンビニ行かないもん。飲み物とか弁当とか高いから。
僕)でもたまには行くことあるでしょ~!?
S)ない!多分ここ5~6年行ってない。
僕)えっ!?そうなんだ・・・・
◯Sさんとの会話 その3
僕)Amazon Prime の会員になってみたけど、映画とか音楽とかすっげぇ便利だよ!
S)えっ?どういうサービスなの?
僕)年会費3,900円で・・・・※~長々と説明する~※
S)ふ~ん。私は音楽とか動画は You Tube で充分だから~。
僕)なにか他で、有料会員になっててこれは便利!って思えるサービスある?
S)なにもやってない!もったいないもん。
僕)・・・・
この3つの会話を聞いて、何か感じましたか?僕が何を言いたいか分かりますか?
実は、これらの会話の中に、投資・資産運用に向かない人の特徴が何個も詰まっているのです。Sさんとの会話から読み取れる特徴は、下記のとおりです。
- 元本保証の預金しか信じない
- 投資は危険と思っている
- 定期預金の 0.01% を高いと思っている
- 値段だけで判断して、コンビニは高いと決めつけている
- モノを買う基準は、質より安さを優先している
- 形がないサービスにはお金を使わない
このように、自分の判断だけで物事を決定し、それが生き方の基準になっています。自分自身の考えに柔軟性がまったくなく、あらゆる事象に対する考えがすでに固まっており(俗にいう思考停止状態)今後、情報を率先して収集することや、経験を通して視野を広げるとか、そういう可能性が0に近い状態です。
こういうタイプの人は、完全に投資・資産運用には向いておりません。
投資・資産運用向きの人になるには
Q)自分、不向きなタイプなので、それを変えたいのですが、どうすればいいですか?
A)育った環境により、考えがすでに固まって習慣になっているので、簡単には変わらないと思いますが、変える方法はあります。
ズバリ「経験」と「価値」にお金を使うこと!
お金を使うとき「このお金で何を得たか?」を毎回考える癖をつけてください。
◯モノを買ったときは「モノ」を得た。
◯外食の時は、おいしい「料理」を得た。有名店で食べたという「経験」を得た。
◯ブランド物を買ったときは「自己満足」を得た「優越感」を得た。
◯病院に行ったときは、健康体になるための「治療」を得た。
◯片道30分の距離をタクシー使ったときは、時短により「時間」を得た。
お金を使うと、対価として必ず「何か」を得てるんです。毎回使うときに考えると、それが癖になり、自然とこういう発想になります。
そしてこれも重要なので、言っておきますね。
お金を使ったあとは、絶対後悔するな!
使うなら、出し惜しみせず、使った後は後悔しないこと。使うなら、気持ちよく使わないと、投資・資産運用向けの脳(投資的思考)にはなりません。
最後に
投資・資産運用に向いている人の特徴は、お金の貯め方に特徴があるのではなく「お金の使い方」「使ったあとの考え方」に特徴があるのです。
<要点はこれ!>
- お金を使って「経験」と「価値」を買え。
- お金を使ったら「何を得たか」毎回考える癖を。
- どうせ使うなら、堂々と!気持ちよく!
- 使ったことに対して絶対後悔するな!後悔したらその金は死に金と化す。
- 有益な情報は有料である。なんでも無料で知りたいと思うな!
これ重要!投資信託の分配金再投資(その2)
<投資信託の分配金再投資その2とは?>
この章では、分配金の再投資その2について説明します。
Q)えっ?その2?前章で分配金再投資の効果はじゅうぶん理解できましたが・・・。ほかにもっと再投資の効果があるんですか?
A)再投資にはすごい効果がありましたよね!実はほかにもあるんです!効果が。それは・・・効果は効果でも「逆効果」のことです(笑)!それを説明します。
まず、再度おさらいしますね。
- 分配金・・・投資信託の運用で得た利益を、分配金として受け取ることが出来ます。投資信託の種類によって、分配される金額・回数はそれぞれ違います。
- 口数・・・・投資信託の取引単位であり、基本的に投資信託は口数で管理します。10,000口 が基準単位となっております。
- 再投資・・・運用で得た利益が分配されますが、現金で受け取らず、再度その分配金で投資信託を購入することです。それにより、口数が増えます。
以上を踏まえ・・・
分配金の再投資その2とは
何をその2と言っているのかというと、再投資は再投資でも、基準価格が下がった状態で再投資をすること、それをその2と呼んでいます。
Q)下がるってことは、つまり再投資しても損するってことですか?
A)損とは意味が違うのですが、簡単に言うと、分配金が出たとき、基準価格が安い状態で買い増しするってことです。
例えば、下記の投資信託を 100,000円 分購入し、再投資した場合で試算してみますね。
- 種類 株式ファンド
- 基準価格 11,500円
- 手数料 3.24%
- 分配回数 1回
- 分配額 500円
商品分析5項目の後、まず何をするか、わかりますよね!そう!口数を出すのです。
◯ 投資額 100,000円 - 手数料 3,240円 = 実質投資額 96,760円
◯ 実質投資額 96,760円 ÷ 基準価格 11,500円 × 10,000口 = 84,139口
<基準価格が 12,000円 のときに再投資した場合>
基準価格が 12,000円 の時、再投資しますので、まず分配金はいくら出たのか?その金額を出す必要があります。
◯ 分配額 500円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 分配金 4,206円
この 4,206円 で、今の基準価格 12,000円 に対して何口買えるか(何口再投資できるか)計算します。
◯ 4,206円 ÷ 12,000円 × 10,000口 = 3,505口
再投資の結果、こうなります。
◯ 84,139口 + 3,505口 = 87,644口
<基準価格が 10,500円 のときに再投資した場合>
基準価格が 10,500円 の時、再投資しますので、まず分配金はいくら出たのか?その金額を出す必要があります。
◯ 分配額 500円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 分配金 4,206円
ここまでは同じですが、ここからが違います。
この 4,206円 で、10,500円 の投資信託を何口買えるか(何口再投資できるか)計算します。
◯ 4,206円 ÷ 10,500円 × 10,000口 = 4,005口
再投資の結果、こうなります。
◯ 84,139口 + 4,005口 = 88,144口
もう何か気付きましたよね!
再投資後の口数比較すると・・・
基準価格 12,000円 の場合 87,644口
基準価格 10,500円 の場合 88,144口
基準価格が低いときに再投資したほうが、口数が増えるのです!
Q)じゃあ、基準価格が低いときに再投資した方が、口数が多くなるので得するんですね!・・・?ん・・・?口数は多いけど、基準価格が下がっているから・・・う~ん。どういうことですか?
A)混乱しますよね(笑)!わかりました。ここで冒頭で言った「逆効果」について、教えちゃいます。しっかり頭で描きながら聞いてくださいね!
分配金を再投資したときの流れ(逆効果バージョン)
慣れるために「商品分析5項目」を再度記載します。
- 種類 株式ファンド
- 基準価格 11,500円
- 手数料 3.24%
- 分配回数 年1回
- 分配金 500円
何回も言いますが、真っ先に口数を算出してくださいね。
◯手数料 :投資額 100,000円 × 3.24% = 3,240円
◯実質投資額:投資額 100,000円 - 手数料 3,240円 = 96,760円
◯口数 :実質投資額 96,760円 ÷ 基準価格 11,500円 × 10,000口 = 84,139口
基準価格が 12,000円 のときと 10,500円 のとき、この2つのパターンで比較します。上記で算出すたように、
◯再投資口数:基準価格 12,000円 のとき、3,505口
基準価格 10,500円 のとき、4,005口
◯口数 :基準価格 12,000円 のとき、84,139口 + 3,505口 = 87,644口
基準価格 10,500円 のとき、84,139口 + 4,005口 = 88,144口
以上を参照して、ここで「口数 × 基準価格 ÷ 10,000」で、これら2つの評価額(資産価値)を出します。
<評価額>
①基準価格 12,000円 のとき:87,644口 × 12,000円 ÷ 10,000口 = 105,172円
②基準価格 10,500円 のとき:88,144円 × 10,500円 ÷ 10,000口 = 92,551円
当初 100,000円 投資しているので、①は「+5,172円」②は「▲7,449円」
結果、基準価格が高い①のほうが儲かった?
(実は、ここにカラクリが・・・)
この再投資した時点で売却(解約)するなら、①が儲かったと言えます。
しかし!!!
投資信託は、ここで終わりではありません。ここからも運用が続きます。
ためしに3年後の結果を見てみましょうか。
3年後ということは、3回分配金を受け取ることができます。つまり、3回再投資できるということ。
3回の再投資の際、毎回基準価格が 12,000円 だった場合で試算します。
<基準価格が 12,000円 ⇒ 12,000円 ⇒ 12,000円 と推移した場合>
◯1回目(基準価格 12,000円)
500円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 4,206円
4,206円 ÷ 12,000円 × 10,000口 = 3,505口
84,139口 + 3,505口 = 87,644口
1回目の再投資で、87,644口 になります。
◯2回目(基準価格 12,000円)
500円 × 87,644口 ÷ 10,000口 = 4,382円
4,382円 ÷ 12,000円 × 10,000口 = 3,651口
87,644口 + 3,651口 = 91,295口
2回目の再投資で、91,295口 になります。
◯3回目(基準価格 12,000円)
500円 × 91,295口 ÷ 10,000口 = 4,564円
4,564円 ÷ 12,000円 × 10,000口 = 3,803口
91,295口 + 3,803口 = 95,098口
3回目の再投資で、95,098口 になります。
<3年後の評価額>
再投資の結果、口数が「84,139口 ⇒ 95,098口」へ増えたので
95,098口 × 12,000円 ÷ 10,000口 = 114,117円
<損益>
114,117円 - 100,000円 = 14,117円
再投資を繰り返した結果「+14,117円」でした。
次に、3回の再投資の際、それぞれ基準価格が変動した場合で試算します。
<基準価格が 10,500円 ⇒ 7,000円 ⇒ 12,000円 と推移した場合>
◯1回目(基準価格 10,500円)
500円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 4,206円
4,206円 ÷ 10,500円 × 10,000口 = 4,005口
84,139口 + 4,005口 = 88,144口
1回目の再投資で、88,144口 になります。
◯2回目(基準価格 7,000円)
500円 × 88,144口 ÷ 10,000口 = 4,407円
4,407円 ÷ 7,000円 × 10,000口 = 6,295口
88,144口 + 6,295口 = 94,439口
2回目の再投資で、94,439口 になります。
◯3回目(基準価格 12,000円)
500円 × 94,439口 ÷ 10,000口 = 4,721円
4,721円 ÷ 12,000円 × 10,000口 = 3,934口
94,439口 + 3,934口 = 98,373口
3回目の再投資で、98,373口 になります。
<3年後の評価額>
再投資の結果、口数が「84,139口 ⇒ 98,373口」へ増えたので
98,373口 × 12,000円 ÷ 10,000口 = 118,047円
<損益>
118,047円 - 100,000円 = 18,047円
再投資を繰り返した結果「+18,047円」でした。
損益比較すると、
「+14,117円」<「+18,047円」
評価額を比較すると
「114,117円」<「118,047円」
どちらも、3回再投資した3年後(基準価格 12,000円 の時)の評価で比べたのですが、なぜこんなに差がついたのか?これこそが、再投資その2のことであり、この章での結論になります。
分配金再投資その2の「逆効果」とは、基準価格が下がっても、あとあと逆に評価額が上がる効果があるということでした。
これが、再投資の面白さです。投資信託は運用中、上げ下げを繰り返します。下がったからと言って、不安にならなくても大丈夫です。再投資さえ継続していれば、あとあとその再投資が力を発揮してくれます。
最後に
どうでしたか?再投資その2の効果・・・分かりましたか?
この章では、基準価格が低いときの再投資は、口数が多く買えること(その②)をお伝えしました。
<要点はこれ!>
- 投資信託は、分配金再投資を繰り返すと、次々と口数が増え、しかも長い年月をかけて運用すると、複利効果で評価額が徐々に大きくなっていく。
- 基準価格が下がってもビビるな!基準価格が下がった状態での再投資は、口数が多く買える。基準価格が低い状態で口数を増やし、上がるのを待つのだ!
- やがて上がったとき、今までの口数を増やした効果が、爆発的に発揮するだろう。
これ重要!投資信託の分配金再投資(その1)
<投資信託の分配金再投資とは>
この章では、分配金の再投資について説明します。
Q)えっ?再投資?投資信託の分配金の意味は、今までの説明で分かりましたが、再投資とは何ですか?分配金は受け取るものじゃないんですか?
A)もちろん分配金は受け取るものですが、その受け取り方法に、実は「2パターン」あるのです。それを説明します。
おさらいします。
- 分配金・・・投資信託の運用で得た利益を、分配金として受け取ることが出来ます。投資信託の種類によって、分配される金額・回数はそれぞれ違います。
- 口数・・・・投資信託の取引単位であり、基本的に投資信託は口数で管理します。10,000口 が基準単位となっております。
以上を踏まえ、再投資とは・・・
分配金の再投資とは
分配金の再投資とは、読んで字のごとく・・・受け取った分配金を再度、そのファンドに投資(購入)することです。
簡単に言うと、分配金 100円 を受け取ったら、100円 分そのファンドに投資(購入)するということです。
Q)そんな少ない金額で買えるの?10,000口 単位って言ってたじゃないですか?
A)はい、買えます!分配金再投資はどんなに少ない金額であっても買えます。
Q)でも、その都度購入するんでしょ?手続きが面倒くさそう・・・
A)いえいえ!再投資による購入手続きは不要です。分配金が出たと同時に、自動的に購入してくれます。
ですので、「分配金型投資信託」を購入するときは、必ず「分配金は受け取るか?再投資するか?」決めなければなりません。
<分配金受け取りを選んだ場合>
◯投資信託 ⇒(¥分配金¥) ⇒ 投資家
投資信託からの分配金は、直接投資家の元へキャッシュで還元されます。
<分配金再投資を選んだ場合>
投資信託からの分配金は、投資家の元へはいかず、直接同じ投資信託を自動的に購入します。
分配金を再投資したときの流れ(その1)
僕が初めて買った投資信託「底力」を例に、具体的に説明します。
まずは僕があみだした「商品分析5項目」を使い、購入当時の条件で算出してみます。
- 種類 株式ファンド
- 基準価格 11,500円
- 手数料 3.24%
- 分配回数 年2回
- 分配金 320円(160円 × 2回)
まず投資信託を買ったら、真っ先に手数料と口数を算出してください。そして必ず口数で管理してください。
◯手数料 :投資額 100,000円 × 3.24% = 3,240円
◯実質投資額:投資額 100,000円 - 手数料 3,240円 = 実質投資額 96,760円
◯口数 :実質投資額 96,760円 ÷ 基準価格 11,500円 × 10,000口 =口数 84,139口
<分配金受け取りの場合>
分配金は 10,000口 あたり年2回( 320円) 出るので、320円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 2,692円
分配金受け取りを選択した場合、1年間に現金で「2,692円」受け取れます。
<分配金再投資の場合>
では、分配金を再投資した場合はどうなのか?
先ほど、分配金が手元に還元されず、自動的に同じ投資信託を購入すると説明しましたよね。購入ということは、分配金の 2,692円 で投資信託を買って口数を増やすということなんです。
分配金の 2,692円 でどのくらい?何口?購入できるのか。具体的計算は以下の通りです。
分配額 2,692円 ÷ 基準価格11,500円 × 10,000口= 2,340口
再投資をすると、1年間で 2,340口 を購入することができます。
その結果・・・
当初購入した投資信託 84,139口 + 再投資で購入した投資信託 2,340口
= 86,479口(ふっ…増えた!)
このように、分配金を受け取らず再投資すると、口数が増えるのです!
口数が増えるということは、投資信託の価値の元となる部分が増えるので、この時の投資信託の資産価値は、11,500円 × 86,479口 ÷ 10,000口 = 99,450円 となり
当初の投資信託の実質資産価値 96,760円(11,500円 × 84,139口)
再投資した時の投資信託の資産価値 99,450円(11,500円 × 86,479口)
口数が増えているので、基準価格が1年間変わらないと仮定したら、再投資した方が「2,690円」の含み益が発生しているってことになります。
しかもこの再投資、実はとんでもない力を持っているんです!
例えば基準価格が「当初 11,500円 ⇒ 半年後 12,000円 ⇒ 1年後 13,000円」という推移で上昇したと仮定します。。
1年経過後、どうなっているでしょうか?
<分配金受け取りの場合>
1年後の価値:基準価格13,000円 × 84,139口 ÷ 10,000 = 109,380円
分配金1回目:160円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 1,346円
分配金2回目:160円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 1,346円
1年後の総資産額:109,380円 + 1,346円 + 1,346円 = 112,072円
<分配金再投資の場合>
再投資1回目:160円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 1,346円
1,346円 ÷ 基準価格12,000円 × 10,000口= 1,121口
再投資後口数:84,139口 + 再投資1,121口 = 85,260口
再投資2回目:160円 × 85,260口 ÷ 10,000口 = 1,364円
1,364円 ÷ 基準価格13,000円 × 10,000口= 1,049口
再投資後口数:85,260口 + 再投資1,049口 = 86,309口
1年後の総資産額:86,309口 × 基準価格13,000円 =112,201 円
<1年後の総資産額>
分配金受け取りの場合:112,072円
分配金再投資の場合 :112,201円
結果、分配金再投資の方が「+129円」多いことになります。
このように、口数が増えると、基準価格が上がった時に、モロに含み益に直結するってことなんです!
今回は1年間の試算だったので、たった「+129円」の差でしたが、これがもし、投資金額 1,000,000円 だったら「+1,290円の差」、投資金額 10,000,000円だったら「+12,900円の差」、しかも投資期間が長く、再投資の回数が多ければ多いほど、ますます差がつく。
つまり、基準価格が上昇傾向時の再投資は、投資額が多ければ多いほど、投資期間が長ければ長いほど、利益に差がついていくのです。
これが「再投資の力」です。
人間は、目先のキャッシュに目がくらんで、分配金受け取りを選ぶことが多いです。確かに毎月、給料以外にキャッシュが入ってくると、嬉しいですからね〜。
※日本では、分配型投資信託を選ぶ人が多く、特に「毎月分配型」投資信託を選ぶのは、投資初心者に多いです。
しかし、本来の投資信託の運用法は、分配金再投資を繰り返し、次々と口数を増やし、長い年月をかけて資産を膨らましていく・・・これが投資信託の本来のあるべき姿なのです!
最後に
どうでしたか?再投資の力・・・分かりましたか?
あとからジワジワ本領を発揮してくるのが再投資です。これは是非初心者は頭に入れておいてください。
この章では、分配金を再投資しながら運用し、運用中に基準価格が上がると、資産価値が高まり、含み益が増える方法(その1)をお伝えしました。
<要点はこれ!>
- 給与以外の現金収入が欲しいなら、分配金受け取り型を。投資した資金を含み益で太らせ、評価額を高めたいなら、分配金再投資型を。
- 基準価格が右肩上がりにあがっている投資信託は、分配金受け取り型より、分配金再投資型のほうが間違いなく儲かり、資産価値がふくらむ。
では、次の章は、分配金を再投資して、基準価格が下がった場合(その2)をお伝えしますね。
僕が初めて購入した投資信託「底力」とは
<投資信託「底力」という商品>
初心者が投資信託を始めるにあたって、事前に頭に入れておかなければならない「7つ」のこと
- 基準価格
- 口数
- 分配金
- 株式ファンド
- 債券ファンド
- リート
- バランス型ファンド
1)基準価格とは、投資信託の値段のことです。
2)口数とは、投資信託の取引単位です。
3)分配金とは、運用利益のことで、受け取ることが出来るお金です。
4)株式ファンドとは、国内外の株で運用する投資信託です。
5)債券ファンドとは、国内外の債券で運用する投資信託です。
6)リートとは、国内外の不動産で運用する投資信託です。
7)バランス型ファンドとは、株式・債券・不動産に分散して運用する投資信託です。
どうですか?
1~7の文章を読んだだけで、これら専門用語の意味が伝わり、文章から投資信託の流れ(フロー)をイメージ出来ましたか?
イメージ出来た人、挙手!!!
あっ、かなりいらっしゃいますね!ありがとうございます(笑)
前の記事の「投信364」を使うだけでも会話は出来るようになりますが、会話のその先、読んで理解してイメージする力をつける必要があります。
では、イメージ出来た人へは、具体的に商品を挙げて投資信託を説明いたします。その商品とは「底力」という、僕が初めてやった投資信託です。
投資信託「底力」とはどんな商品なの?
今までの説明を理解したという前提で、当時僕が初めてやった投資信託を、当時の条件のもと話を進めます。
- 名称 :ダイワ・バリュー株・オープン(愛称:底力)
- 運用会社 :大和証券
- 販売会社 :大東銀行
- 手数料 :3.24%
- 基準価格 :11,500円
- 投資額 :100,000円
- 分配金 :年2回(1回あたり160円)
- ジャンル :株式ファンド
これらが商品の概要ですが、下記で具体的に説明します。
1)名称・・・ダイワ・バリュー株・オープンとは、投資信託の名前です。いわゆる商品名ってやつです。投資信託にはこのように必ず商品名がついております。また愛称の「底力」っていうのは何かというと、これにはぶっちゃけ、あんまり意味はないです。投資信託は、日本人にとって馴染みがないので、身近に感じさせるために、愛称をつけています。
2)運用会社・・・投資信託の「底力」を運用をする(運用するファンドマネージャーがいる)会社のことです。他に投資商品を作ったり、運用中の投資信託の売買の指示、組み込まれている株式・債券等の投資判断を行ったりします。
3)販売会社・・・投資信託「底力」を販売する会社です。投資家は運用会社からは購入することが出来ません。投資家が購入する場所は「販売会社」です。販売会社には、銀行・証券会社・JA・郵便局等があります。僕の場合は、福島県の地銀である大東銀行から購入しました。
4)手数料・・・投資信託を購入する場合、必ず手数料がかかります。手数料率は、1.08%、2.16%、3.24%など、投資信託によって違います。「底力」の場合、3.24%だったので、僕は 100,000円 投資した瞬間に 3,240円 が、手数料として大東銀行に取られました・・・泣。もし 1,000,000円 やっていたら 32,400円 が手数料です。手数料率はバカになりません。デカいです・・・。
5)基準価格・・・投資信託の値段であり、10,000口 あたりの値段です。例えば上記の「底力」という商品は、この当時 10,000口 あたり 11,500円 だったので、11,500円 以上出さないと買えないってことです。投資信託は 10,000口 単位なので、どの投資信託も、最低取引単位は 10,000口 以上となります。ちなみに投資信託は、この基準価格があがれば儲かります。
6)投資額・・・僕がこの当時購入(投資)した金額です。いくら投資するかは、本人の自由ですが、口数が 10,000口 以上なので、商品ごとに最低投資額が決められております。
7)分配金・・・預金の利息みたいなモノです。投資信託の運用で得た利益を、投資家に支払われるのが分配金です。分配金額、分配回数は投資信託の種類によってさまざまです。分配回数が年に0回、1回、2回、4回、6回、12回などがあり、分配金も 0円 ~ 200円 など、さまざまです。この分配金は 10,000口 あたりの金額です。「底力」の場合、10,000口 当たり、320円(160円 × 2回)が分配金として受け取れます。
Q)分配回数が年に12回も!もらえるファンドがあるんですか?毎月利息もらえるってこと?すごいじゃないですか!
A)たしかに毎月もらえて儲かりそうですが、これには補足事項(下記①)があります。
Q)分配金がたった年に 320円?少ないですよ~。投資信託に魅力を感じません・・。
A)金額だけで見ると少なく感じますが、これにも補足事項(下記②)があります。
8)ジャンル・・・投資信託の種類のことです。この「底力」という商品は、日本の株に投資するので、債券とか不動産ではなく、ジャンルでいうと国内の「株式ファンド」ということになります。なので、日本企業の株(日経平均株価)が上がれば、この「底力」も連動して基準価格も上がります。
以上、かなり噛み砕いて説明しましたが、この「底力」という投資信託をイメージ出来ましたか?
簡潔に要点だけまとめると、株式ファンドであり、分配金が年に2回で計 320円 を受け取ることが出来るファンドです。
投資初心者が最初に確認すべき5項目
担当者から投資信託の話を聞くとき、初心者はこの「5項目」だけ注意して、把握してください。
- 何のファンドなのか?
- 基準価格はいくらか?(投資金額で何口買えるか?)
- 手数料率は何%か?
- 分配金は年に何回出るのか?
- 分配金は年にいくら出るのか?
Q)えっ??投資信託を選ぶとき、たったこの5つだけでいいんですか?
A)いいんです!初心者は、この5つだけで!多くのことを頭に入れて考えすぎると、かえって迷いすぎて、そのうち「難しいから、や~めた!」って投資をやらないパターンへ。人間はそういう生き物です(笑)
インターネット検索すると、投資信託に関する情報が実に多いです。調べれば調べるほど、初心者は何を信じて、何を基準に投資をすればよいのか?わからなくなります。投資初心者のための「商品分析5項目」というのは、洗脳5箇条から解放された僕が、いろいろな経験のもと、自己流であみだした投資商品の分析基準なのです。
補足事項
さて、ここで補足を説明したいと思います。
上記で書かれていた補足事項①②を覚えてますか?分配回数と分配金についてです。商品分析5項目の中の2つを占めるので重要です。ここはちょっと丁寧に説明する必要があります。
<補足事項① 分配金の回数>
分配金の回数は、実は多ければ良いというものではありません。
分配金というのは、投資信託を運用して得た利益を還元する利息みたいなものです。毎月分配金を出すということは、運用がうまくいかなくても出すということです。
運用がうまくいっている時は、ファンドには含み益(利益の蓄え)がありますので、分配金を出すことは容易であり、苦ではありません。
しかし、運用がうまくいってないときは、ファンドは含み損(利益ゼロまたはマイナス)を抱えている状態になるので、分配金を出すことは、苦になります。つまり、損をしているのに利息を払うということになりますので、ファンドの状態は悪くなります。
具体的にいうと、運用が悪い状態で分配金を出すと、基準価格が下がります。
ですので、分配金12回のファンドより、分配金1回のファンドの方が、投資信託の運用はうまくいく傾向(含み損を抱えても最小限で回復する傾向)があります。
<補足事項② 分配金の額>
分配金の額は、実はこれも上記に同じで、多ければ良いというものではありません。
上記で、分配金というのは、投資信託を運用して得た利益を還元する利息みたいなものと言いました。ですので、多く分配金を出すということは、運用がうまくいかなくても出すということです。
運用がうまくいっている時は、ファンドには含み益(利益の蓄え)がありますので、分配金を多く出すことは容易であり、苦ではありません。
しかし、運用がうまくいってないときは、ファンドは含み損(利益ゼロまたはマイナス)を抱えている状態になるので、分配金を多く出すことは、苦になります。つまり、損をしているのに利息を多く払うということになりますので、ファンドの状態は悪くなります。
具体的にいうと、運用が悪い状態で分配金を多く出すと、基準価格が下がり、運用が苦しくなることもあります。その結果、分配金減額となることもあります。
※分配金減額は、急に起こります。この分配金額では、運用会社(ファンドマネージャー)がこのままだとファンドの運用が厳しいと判断した場合、運用会社の方で勝手に分配金額を変更します。
ですので、分配金1回 300円 のファンドより、分配金1回 50円 とか、分配金が低いファンドの方が、投資信託の運用はうまくいく傾向(含み損を抱えても最小限で回復する傾向)があります。
<分配回数と分配金の関係>
「底力」の分配回数と分配金のことを、具体例で説明します。
- 基準価格:11,500円
- 投資額 :100,000円
- 手数料 :3.24%(3,240円)
- 分配金 :年2回 320円(1回あたり160円)
投資額 100,000円 - 手数料 3,240円 = 実質投資額 96,760円
投資信託は金額より、口数で把握するので、口数を算出します。
実質投資額 96,760円 ÷ 基準価格 11,500円 × 10,000口 = 84,139口
分配金は 10,000口 あたりの金額であり、年2回の分配なので、10,000口 あたり年 320円 受け取ることが出来ます。
年間分配額 320円 × 84,139口 ÷ 10,000口 = 年間分配金 2,692円
ちなみに分配金から利回りを算出すると、2,692円 ÷ 96,760円 × 100 = 2.78% となります。
年利 2.78%・・・今の預金利率とは比較にならない高金利です。
最後に
底力を分析して、書き出してみましょう。
- 種類 株式ファンド
- 基準価格 11,500円(100,000円 投資で 84,139口)
- 手数料 3.24% (3,240円)
- 分配回数 年2回 (1回あたり160円)
- 分配金 320円 (84,139口 で年間 2,692円受け取れる 年利 2.78%)
ねっ!投資信託をこの5項目で分析するだけで、投資が詳しい人に見えてきますよね。
徐々に投資家らしくなってきたと思いません?
<要点はこれ!>
- 投資信託を選ぶ場合、必ずその商品がどういう商品なのか、分析しなければなりません。
- 何のファンドなのか?基準価格は?何口買えるのか?手数料率は?分配金は出るの?分配金は年にいくら出るの?
- それを簡単に分析、数値化するのが「商品分析5項目」です。
是非、使ってみてください!
初心者の僕が経験した「投資信託」にはどんな種類があるのか
<投資信託の主な3つの投資対象先>
投資信託の投資対象先は、大きく分けると3つの種類があります。
- 株式・・・企業が発行した株式に投資します。
- 債券・・・企業が発行した債券に投資します。
- 不動産・・オフィスビルや商業施設、ホテル、マンション等の物件に投資します。
そして、その3種類をもっと細分化すると
- 株式・・・「国内株」と「外国株」があります。
- 債券・・・「国内債券」と「外国債券」があります。
- 不動産・・「国内不動産」と「外国不動産」があります。
以上、全部で6種類あります。
まず、投資信託を購入する場合、基本的にこの6種類の中から選んで投資しなければなりません。
どうですか?
投資初心者は、何のことを言っているのかわからないですよね!?
もちろん分からなくて当然です。正直な話、僕が投資信託を始めてやったとき、6種類どころか、大分類の3つの存在さえ分かりませんでしたから(笑)
しかし、投資信託をやるなら、これらは最低限の知識として入れておかなければなりません。
なぜなら、どれを購入するか、自分で選ばなければならないからです!無知で投資信託を始めた僕が言うのだから間違いないです!
今からこの大分類3つを、初心者向けに分かりやすく説明します。
※ここからの説明では、「投資信託」と「ファンド」を同じ意味で使います。また「投資」と「購入」も同じ意味で使います。(投資信託=ファンド 投資=購入)
1)株式の投資信託とは?
一般的に株式ファンドと言います。
文字の通り、株式に投資をしますが、投資家が直接、企業の株を購入するわけではありません。投資家のお金を預かった運用の専門家(ファンドマネージャー)が、株を購入するのです。
- ✕ 投資家 ⇒(¥)⇒ 株
- ◯ 投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ 株
Q)どの会社の株を購入するの?
A)基本的に指定することは出来ません。「インターネット関連会社の株」「キャッシュレス関連会社の株」「5G関連会社の株」「ゲーム関連会社の株」など、ジャンルを指定することは出来ます。
※ちなみに、このような特定のジャンルにしぼった投資信託を「テーマ型ファンド」と言います。
冒頭で説明したように、投資する株は、国内企業の株のほかに外国企業の株もあります。つまり、株式ファンドは、世界中の企業の株式が投資対象になるということです。
投資信託を初めてやる人が、株式ファンドを選ぶ場合、主に上記で説明した「テーマ型ファンド」か、日経平均株価やTOPIX、NYダウ等の株価指数に連動する「インディックスファンド」が多いです。
2)債券の投資信託とは?
一般的に債券ファンドと言います。
文字通り債券に投資しますが、これも株式ファンドと同様に、直接債券を買うわけではありません。
ってかその前に・・・
Q)そもそも債券とは何ですか?
A)債券とは、国・地方公共団体・企業が、事業に必要な資金を集めるために、発行する有価証券です。
簡単にいうと、お金の貸し借りです。
貸す側(投資家)が、借りる側(国・地方公共団体・企業)にお金を貸します。その証として、借りる側が貸す側に債券(有価証券)を発行します。もちろんこの貸し借りには、借入期間2年とか5年とか10年とか、必ず返済期日があります。
返済期日が到来した時、貸したお金は投資家のもとに元本100%で戻ってきます。それに併せて、利息も受け取れます。(1年間お金を預けて、満期時に元本が利息とともに返ってくる定期預金と似てますね)
このように、直接投資家から資金を集める仕組みが「債券」です。
- ✕ 投資家 ⇒(¥)⇒ 債券
- ◯ 投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ 債券
以上のことから、債券ファンドとは、ファンドマネージャーがこの債券に投資することを言います。株式と同じで、日本国や海外各国の債券、日本企業や海外企業の債券があり、債券のジャンルを指定することは出来ますが、「ソフトバンクの債券」「アップルの債券」等、特定の会社を指定することは出来ません。
投資信託を初めてやる人が、債券ファンドを選ぶ場合、主に「先進国・先進企業の債券ファンド」か「新興国・新興企業の債券ファンド」が多いです。
3)不動産の投資信託とは?
一般的にREIT(リート)と言います。
不動産投資信託という名前だけあって、オフィスビル・ホテル・マンション・商業施設等の物件に投資します。これも株式ファンド、債券ファンドと同様に、直接不動産には投資しません。
- ✕ 投資家 ⇒(¥)⇒ リート
- ◯ 投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ リート
このように、ファンドマネージャーが、リートを購入するのです。
Q)リートを購入とは? 何か分かりにくいです。イメージ出来ません・・・
A)ですよね!(笑)
リートとは、不動産投資信託のことです。ファンドマネージャーが不動産投資信託(リート)を買うのです。また、そのリートは、証券取引所に上場されているので、いつでも売買出来るのです。
Q)う~ん・・・ということは「上場されている株を買う」みたいに「上場されている不動産投資信託(リート)を買う」ってことですか?
A)そう!その通りです。国内外に存在するホテル・ビル等はすでに所有者がいるので、購入することが出来ません。なので、ファンドマネージャーは、そのホテル・ビルを構成している不動産投資信託(リート)を買うのです。
ひとつ例をあげてみると、大江戸温泉という温浴施設があります。その大江戸温泉はすでに他に所有者がいるので、その物件自体、買うことができません。
ですが・・・!
それを構成している「大江戸温泉リート」というものがあります。大江戸温泉リートは上場している投資信託なので、購入することが出来ます。つまり購入するということは、間接的ではありますが、大江戸温泉の所有者になれるってことです。
投資家 ⇒(¥)⇒ ファンドマネージャー ⇒(¥)⇒ 大江戸温泉リート
投資信託を初めてやる人が、リートを選ぶ場合、主に日本の不動産に投資する「Jリート(ジェイリート)」、アメリカの不動産に投資する「USリート」、世界の不動産に投資する「ワールドリート」が多いです。
4)分散型の投資信託とは?
一般的にバランス型ファンドと言います。
Q)あれ?4つ目の投資信託ですか?冒頭では「株式」「債券」「不動産」の3つしかありませんでしたが・・・?
A)はい!(笑) おまけとして4つ目の投資信託を教えちゃいます。実は、投資初心者にとっては、これが重要だったりします。
結論から言うと、バランス型ファンドは、株式・債券・不動産の中の特定の1つへ投資するのではなく、その中から複数を選び分散投資する投資信託です。
下記を見てください。
これは、バランス型ファンドのイメージです。
この図を例に、具体的に説明します。
あなたが上記のバランス型ファンドに 1,000,000円 投資したとします。ファンドマネージャーの判断で、25% ずつ分散されているので、1,000,000円 は下記の様になります。
- 国内の企業の株式に 250,000円
- 海外の企業の株式に 250,000円
- 国内の国・企業の債券に 250,000円
- 海外の国・企業の債券に 250,000円
このように強制的に1,000,000円 を分散して運用してくれるってことです。分散というのが実はポイントで、分散投資はリスク回避にもなります。
上記のバランス型ファンドの中の、国内企業の株が「▲20%」下落した場合を想定してください。
<バランス型ファンド>
国内株式 250,000円 × ▲20% = ▲50,000円 損失▲50,000円
これがバランス型ファンドではなく、1,000,000円 全額を国内株式ファンドに投資していたらどうなったか?
<株式ファンド>
上記の円グラフの国内株式が 100% になるので、
国内株式 1,000,000円 × ▲20% = ▲200,000円 損失▲200,000円
バランス型ファンド ▲50,000円 < 国内株式ファンド ▲200,000円
びっくりしますよね!?
下落したときの損失がこんなに違うのです。
Q)じゃあリスク回避のためにも、バランス型ファンドが最良のファンドなんですね!
A)いや・・・そうとも言い切れません。
では逆に、国内企業の株が「+20%」上昇した場合を想定してみてください。
こうなります。
バランス型ファンド +50,000円 < 国内株式ファンド +200,000円
このように、バランス型ファンドはリスク回避出来るが、リターンを大きく得ることが出来ないのです。
うまく出来てますね~(笑)
またここでポイントなのですが、その時の相場から判断して、ファンドマネージャーは下記の様に、状況に応じて(下記は日本株の相場が悪く、外国株の相場が良いと判断した場合)分散割合を変えてくれますので、投資初心者はバランス型ファンドの方が、心臓には悪くないかもしれません(笑)
バランスを変えることを、リバランスと言いますが、このリバランスはファンドマネージャーの判断で常に行われます。
上記右側の円グラフを見てください。この場合、国内株式 15% なので、投資した1,000,000円 のうち、150,000円 が国内株で運用されているということです。国内株式の相場が▲20% 下落しても、150,000円 × ▲20% = ▲30,000円 ▲30,000円 の損失で済みます。
今回の例は、国内株式25%、外国株式25%、国内債券25%、外国債券25%の均等割りで、不動産(リート)が入ってませんでしたが、不動産(リート)を入れてみるとこんな感じになります。
- 国内株式25%、外国株式25%、国内リート25%、外国債券 25%
- 国内株式25%、外国株式25%、国内債券 25%、外国リート25%
- 国内株式25%、外国株式25%、国内リート25%、外国リート25%
- 国内株式25%、外国債券25%、国内リート25%、外国リート25%
全体の 100% をどのように分散するか?分散割合もバランス型ファンドの種類によってさまざまであり、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、国内リート、海外リートをどのように組み合わせるかもファンドの種類によってさまざまです。
これがバランス型ファンドです。
初心者は「投信364」と覚えよう!
投信364とは何のことでしょうか?
わからないですよね?わからなくて当然です。
なぜなら(日経225から影響を受けて)僕が勝手に作った名称だからです(笑)!
僕は初心者当時、銀行員と投資信託の話をするために、あることを「投信364」と覚えました。なぜなら最低限の知識がないと、話せないからです。
※投信とは、投資信託の略称です。一般的に金融取引での会話では、投信という言葉を使うことが多いです。
<投信364>
- 3・・・投資信託の投資先は①株式②債券③不動産がある。
- 6・・・細分化すると①国内株②外国株③国内債券④外国債券⑤国内リート⑥外国リートがある。
- 4・・・ファンドには①株式型②債券型③リート型④バランス型がある。
ぶっちゃけ言いますが、これらが頭に入っているだけで、会話が出来ます。僕は出来ました。
例えば・・・
- 「株式に興味があるので、国内の株式ファンドを提案して欲しいのですが、どのような投資商品がありますか?」
- 「株式相場が不安定なので、債券ファンドや海外リートを考えております」
- 「リスクを分散したいので、バランス型ファンドの商品説明が聞きたいです。お勧めのバランス型ファンドを見せてください」
- 「国内株・海外債券・海外リート、この3つのバランス型ファンドはありますか?」
ねっ!
このように、投信364を組み合わせて会話するだけで、会話が成り立つのです!
銀行の窓口に相談に行くと、担当者はいろいろ提案してくれます。もちろん会話の中で、364だけでは対応できない、わからないことも出てくるでしょう。その時は、恥ずかしがらずどんどん質問してください。銀行の担当者も、相手は初心者だということを前提に話をしてますので、大丈夫です。
最後に
投資信託には、種類があります。何に投資するのか?選ばなければなりません。その種類を頭に入れるために「投信364」と覚えましょう。
僕は、これを使って初心者当時、銀行担当者と会話をしていました。
<要点はこれ!>
- 大きく3つ、株式・債券・不動産
- 細かく6つ、国内外株式・国内外債券・国内外不動産
- 種類は4つ、株式ファンド・債券ファンド・リート・バランス型
自分を変えたいなら、人生を変えたいなら
「行動」⇒「経験」⇒「変化」です。
初心者の僕が経験した「投資信託」とは何か
<投資信託とは?>
- 多数の投資家から集めたお金を、ひとつの大きな資金としてまとめ、それを運用の専門家であるファンドマネージャーが、国内外の株式や債券、不動産に投資・運用する金融商品です。
- 投資・運用に成果が出た場合は利益が得られ、逆に成果が出なかった場合は損失が発生します。
以上!
Q)概略わかりましたか?
A)・・・専門用語が多くて、わかりません。
では、投資信託を、初心者向けにもっとわかりやすく説明します。
- お金の運用をプロに任せて、うまくいったら得をし、うまくいかなかったら損をする商品です。
超初心者向けに、もっと極端に例えると・・・
- パチプロにお金を託し、勝ったら勝ち分の一部をもらえ、負けたら託したお金は減ります。
わかりましたよね!
要は、お金を使ってうまくいったら増え、うまくいかなかったら減るってことです。
どうすれば、投資が出来るようになるか?
洗脳5箇条で生きてきた僕が、投資信託をやるのに一番引っかかったのが、ここなんです。うまくいかなかったら「減る」ってこと。
投資未経験者はまず「減る」って言葉にビビります。
やる前から「減ったらどうしよう」と考えるのです。
100,000円 を投資して、50,000円 になったらどうしよう。物を買ったわけでもないのに、50,000 円も減ったらどうしよう。
やってもいないのに、絶対損をするような考え方をする。
増えることもあるのに、減ることだけを考える。
この考え方を変えない限り、投資は絶対出来ません。
僕の周りにもいます。投資という言葉を聞いただけで拒否反応を起こし、話を全然聞いてくれない人が・・・。
ノーリスクでお金を得ることは出来ません。
ノーリスクでお金を得たいなら「資産を増やす」という考えではなく「貯蓄する」という考えのもと、僕の洗脳5箇条を意識しながら、節約して給料から貯めてください。
ですので、本気でお金を増やしたいと考えるなら、まず!やってください。
僕は、情に流され投資信託をやりましたが、きっかけは何でもいいんです!
この文章、僕の体験談(全5話)を読んで・・・それがきっかけでもいい。
前の記事(第5話)でも言いましたが、まず行動してください。
行動しないと「得」も「損」も経験することが出来ません。
では、ここからは投資信託をやる前提で、最低限入れておかなければならない仕組みについて、初心者向けにわかりやすく自己流でお話しします。
投資信託の基礎知識
投資信託をやるにあたって、まず「基準価格」「口数」「分配金」を覚えてください。
- 基準価格とは、その投資信託の値段のことです。
- 口数とは、取引単位のことです。
- 分配金とは、受け取ることが出来る運用益(利息)みたいなものです。
①基準価格
基準価格は投資信託の値段と言いました。例えば・・・
投資信託A:基準価格 8,000円
投資信託B:基準価格 12,000円
Aという投資信託は最低 8,000円 で買えます。Bという投資信託は最低 12,000円 を出さないと買うことが出来ません。この金額が基準価格です。
「ということは、Aの方がお得じゃん!」
いや、それは間違いです。
AとBの商品は同じではないので、単純に基準価格だけでで比較することが出来ないのです。
例えですが、Aは 8,000円 の靴、Bは 12,000円 のゲームソフトだったら?
どっちの方が価値があるか選べますか?どっちがお得か選べますか?
選べないですよね!
それが投資信託と基準価格の関係性です。
②口数
口数とは投資信託の取引単位といいました。下記を例にして説明します。
例①)基準価格 8,000円 の投資信託Aを、100,000円 分購入した場合の口数は?
購入額 ÷ 基準価格 × 10,000口 = 口数
100,000円 ÷ 8,000円 × 10,000口 = 125,000口
例②)基準価格 12,000円 の投資信託Bを、100,000円 分購入した場合の口数は?
購入額 ÷ 基準価格 × 10,000口 = 口数
100,000円 ÷ 12,000円 × 10,000口 = 83,333口
まず、口数を算出するときは、必ず 10,000 で割ります。なぜ 10,000 なのかというと、基準価格は 10,000口 あたりの価格だからです。上記の例①は、基準単価が 8,000円 なので、10,000口 あたり 8,000円、例②は、10,000口 あたり 12,000円 ってことです。
次に、基準価格と口数の関係です。上記の例でもわかる通り、基準価格が高い投資信託を買う場合、基準価格が低い投資信託と比べて、購入できる口数は少ないです。逆に基準価格が低い投資信託を買う場合、基準価格が高い投資信託と比べて、購入できる口数は多いです。
だから同じ 100,000円 で、投資信託Bは 83,333口 しか買えないのに、投資信託Aは 125,000口 も買えたのです。
③分配金
分配金は、分かりやすく言うと預金の利息のようなものです。運用している投資信託の利益は、分配金として受け取ることが出来ます。
預金利息は普通、年に1回(普通預金は年2回)受け取ることが出来ますが、投資信託の分配金は、年1回、年2回、3ヶ月に1回、6ヵ月に1回、毎月分配、分配金なし等、投資信託の種類によってさまざまです。
また、ここが重要なのですが、分配金は 20円 とか 180円 とか、円単位で表示されます。しかも、この分配金は10,000口あたりの金額なのです。
Q)ん???何を言っているのか、まったくわかりませんが・・・。
A)ですよね。では、下記で具体的に説明します。
例1)基準価格 8,000円 の投資信託A(毎月分配型 分配金 20円)を、100,000円 分購
入すると、125,000口 になります。
10,000口 あたり分配金 20円 なので、
20円 × 125,000口 ÷ 10,000口 = 250円
毎月分配なので、250円 × 12ヶ月 = 3,000円
100,000円 を運用して、年に 3,000円 を受け取ることが出来るということです。
ちなみに、これは年利3.00%に値します。
例2)基準価格 12,000円 の投資信託B(年1回分配型 分配金 180円)を、100,000円
分購入すると、83,333口 になります。
10,000口 あたり分配金 180円 なので、
180円 × 83,333口 ÷ 10,000口 = 1,499円
年1回分配なので、1,499円 × 1 =1,499円
100,000円 を運用して、年に 1,499円 を受け取ることが出来るということです。
ちなみに、これは年利1.49%に値します。
「なーんだ!やっぱり同じ100,000円投資して、年利3.00%で3,000円受け取ることが出来る投資信託Aの方が、お得じゃん!!」
もちろん、高い利率や分配金の多さだけを求めるなら、その判断で投資信託Aを選んでもらってOKです。(否定はしません。僕もこの判断基準でやったことありますから)
ただし、冒頭にも書きましたが、投資信託には株式、債券、不動産など種類があるので、その投資信託がどういう商品なのか、概要を読んだ後じゃないと、一概には比較できないのです。
最後に
初心者に分かりやすく、極端すぎる例を出して、スピード自己流で説明しましたが、どうだったでしょうか?
投資信託の専門誌やインターネットで検索すると、すごく丁寧に、しかも詳細に書いてあるため、専門用語も多く、逆に投資初心者は理解しにくいと思います。
<要点はこれ!>
僕の場合、恥ずかしい話、情に流され投資信託を購入した後に、これら3つの意味と関係性を知りました。僕の場合は、自ら経験して、経験後に学んだっていうパターンですね。
こんな経験をした僕だから言えますが、この3つは、先に知っておいた方がいいです。経験者の僕が言うのだから、間違いないです!先に知識として、頭に入れておいてくださいね。
では、次の章では「投資信託の種類」について説明します。
5)預金・貯蓄にしか興味がなかった僕が投資に目覚めた理由(全5話)
<洗脳からの脱出~お金を眠らせるな!お金に働いてもらえ!>
「貯蓄は正義」「不用な支出は悪」を守って生きてきた僕が、仲良しの銀行員からの頼みだからということだけで、投資信託をやってしまったのです。
ほとんど知識がないのに・・・しかも 100,000円 も・・・
これは重大な法律違反であり、懲役刑に匹敵する重罪である!大袈裟だが、洗脳されていた僕の気持ちは、そのくらいということです!
「せっかく貯めたお金を減らしてしまいました・・」
「無駄な支出をしてごめんなさい・・」
リスク商品に手を出した自分に謝りました。
ちなみに僕が購入した投資信託は、下記の商品でした。
※預金や保険は「契約」と言いますが、投資商品に対しては「購入」という言葉を使うことが多いです。
100,000円 分を購入したのですが、話を聞くと、最初に手数料が引かれるというのです。手数料は3.24%なので、100,000円 に対して3,240円かかります。
契約時点で僕の元本はすでに 96,760円 に減っているだと?!
詐欺じゃん!!!
何もしていないのに、マイナス・・?
これが僕が納得できない(投資系を絶対やってこなかった)理由です!
なので、マイナスにならないためには、この投資が失敗で終わらせないためには、手数料の3,240円を取り戻して、評価額が 100,000円 を超えてから解約しなければならないということです。
何でこんなことで悩まなければならないのか?
まず、みなさんわかりますか?この「不用な支出」のこと。自分のためにならない不用な支出・・・それは3,240円の手数料ことです。
3,240円 は誰のためのお金ですか?
銀行の収益ですよ!銀行の収益のために投資信託を契約して、わざわざ手数料を払っているんです。
3,240円 が不用な支出であり、いわゆる無駄な支出「悪」なのです!
- この通称「底力」という投資信託は、さまざまな企業の株式に投資する「株式ファンド」なので、そのさまざまな企業の株が上がれば、基準価格も上がります。わかりやすく言うと、日経平均株価に連動するということです。日経平均株価が上がると、それにつられて上がり、逆に日経平均株価が下がると、それにつられて下がります。(日経平均に連動する投資をインディックス型投資信託とも言います)
ちなみに、購入時の基準価格が 11,500円 なので、この価格が上昇しないと、投資元本の 96,700円 は増えません。この価格は毎日変動しますので、こういう投資商品を持つと、毎日基準価格の動きを見なければならないのです。
日経平均株価に連動する投資信託なので、投資元本の 96,760円 が 98,000円 に上がったり、また逆に 94,000円 まで下がったりと、毎日がハラハラでした。
頼む!僕にビギナーズラックを!!(祈)
今回の投資は時期が良かったのか、日経平均株価が上昇傾向だったため、基準価格は上げ下げを繰り返しながら、なんと徐々に上がっていったんです!
※ちなみにどんなに祈っても株価には影響しません(笑)
そして6か月後・・・
なんと!96,760円 の投資額が 106,200円 になったのです!!!
よくわかりませんが・・・増えました!!!
結果だけを見ると、プラスになって良かったね~と思う人が多いですが、洗脳されていた僕は、嬉しさよりも焦りと辛さで・・・もう我慢の毎日でした。
この半年、大げさに聞こえるかもしれませんが、仕事にも集中できず、毎日罪悪感の中で生きてきたのです。
周りからは、日経平均株価が上昇傾向だから、もうちょっと様子をみたら?と言われましたが、これ以上の利益なんてどうでもいいんです。「100,000円 超えたので、解約して利益確定しよう。もう解放されたい・・・」
これが僕の本心でした。
解約の結果、106,200円 - 96,760円 = 9,440円
9,440円 増えましたが、購入時に 3,240円 の手数料がかかっているので、それを考慮すると、9,440円 - 3,240円 = 6,200円。
6,200円 が確定した利益です。
運用結果は+6,200円
ほっ・・・
救われた・・・
罪悪感からの解放・・・
僕はやっと罪から逃れられたという、安心の溜息をつきました。
「こんなハラハラ、心臓に悪い商品、もうやらないぞ!!」と決意しました。
が・・・自分の中で「なにか」がおかしいんです。
「貯蓄は正義」「不用な支出は悪」という生き方をしてきた僕が、何かおかしい。
そう!僕は
今回の投資信託の経験を通して「なにか」を感じたようなんです。
なにを感じたか?というと、
この時期の定期預金利息は、0.01%
100,000円 を1年間の定期預金で運用すると+10円
しかし、今回の投資信託は、6か月の運用で+6,200円、1年に換算すると+12,400円ということになる。
「えっ!何!?この差!?」
定期預金は固定金利の確定利回りなので、元本保証だが、何があっても年利は0.01%。
対して、投資信託は、基準価格が変動するリスクはあるが、上昇傾向で解約すれば、大幅な利益を得ることが出来る。しかも分配金(利息みたいなもの)も出る。
ためしに今回の投資信託の運用益を年利率に換算してみた。
6ヶ月で 6,200円 だったので、6,200円 ÷ 96,760円 × 2= 0.128・・
年利 12.8% だと?!
今回の投資信託は 100,000円 を6ヶ月運用して、6,200円 の利益が出ましたが、
もし100万円やっていたら・・・・・62,000円の利益
もし1,000万円やっていたら・・ 620,000円の利益
もし1億円やっていたら・・・・・ 6,200,000円の利益
何だ?この考え方・・面白いぞ!
Q)お金って、不用な支出を避けて、貯めていくモノじゃないんですか?
A)いや、違います!
Q)お金って、無駄使いをせず、楽しいことを我慢しながら、貯めていくモノじゃないんですか?
A)いや、それも違います!確かに貯金をしていれば、お金が増えていく時代はありました。30年前は、金利が7%~8%でしたので、100万円を定期預金で運用すると、10年後に180万円になりました。しかし今は時代が違います。貯めるだけでは増えない時代なのです。つまり・・・
お金は動かさないと増えません!動かすとは運用のこと。運用した結果、こんなに増えた!っていうのが、今の時代の「お金」の使い方なんです!
お金は銀行に預けて、眠らせるのではなく、投資・運用等で動かし、働かせることで増やすモノ。
僕が感じた「なにか」は「これ」だったのです!
その考えが生まれた僕は、あろうことか、洗脳5箇条をこのように考えてみました。
- 無駄遣いするな!⇒無駄遣いしたいなら、その分を稼げ!
- お金は貯めろ!⇒貯めるのはアリだが、貯めたお金は眠らせずに働かせろ!
- 借金は何があってもするな!⇒借金してもその利息分は他で稼げ!
- クレジットカードは作るな!⇒分割で買うなら2回目以降は稼いだ分で払え!
- 欲しい物があっても我慢しろ!⇒欲しい物は買え!そして買った金額を稼げ!
確かに洗脳5箇条の考え方は間違いではないです。これらを守ってれば、間違いなくお金は貯まります。
計画通りには貯まりますが、計画以上に「増えることはない」
この瞬間、僕は完全にお金に対する考えが変わりました。今回購入した投資信託の 3,240円 の手数料が、「もったいない」ではなく「その分を運用で稼げばいい」という考えになりました。
「貯蓄は正義」
これは正解だと思います。貯蓄は悪いことではないですからね!
「不用な支出は悪」
悪ではなかったです・・(笑)
正解は「不用な支出をしたなら、その分を稼げ!」です。
僕は今回、たまたま情に流されて投資信託をやったことにより、別な世界を知りました。今まで経験したことがない世界・・なんかスーパーサイヤ人になれた気分です(笑)
くどいようですが、大事なことなので何回も言います。
ここで僕が学んだことは「稼ぐ」「増やす」です。
「使わず貯めろ」ではなく「稼いで増やせ!」
- ATM の手数料、216円 がもったいないと考えるな!
- おろして 216円 かかるのであれば、それはそれでいいじゃないか!
- かかる 216円 を貯蓄から捻出するのではなく、216円 を運用等で稼げ!
- 稼ぎ続ければ、不用な支出があっても貯蓄は減らない!
みなさんも人生を振り返ってみると、僕と同じようなことありませんか?
「あの時」「あの経験」があるから、今の自分がある、みたいなこと・・・
必ずあるはずです。
僕はまさに今回の出来事です。
33歳の時、情で付き合った投資信託があるから、今の自分がある。
33歳の時、投資信託を「経験」したから、今の自分がある。
あの時、あの「行動」したから、今の自分がある。
逆にいうと、行動しなかったら、今の自分はこうなってないです。運用の楽しさ、すばらしさに気付いてないです。いまだに洗脳5箇条で生きていたでしょう。
- 行動すれば、人生変わります。
- 人生を変えたければ、行動すべきです。
- 行動すれば、必ず「成功・失敗」の結果がでます。
結果が出るということは、行動した証拠であり、変化がある人生を送っている証拠です。
今回、僕に起きたことは「行動」したことにより投資信託を「経験」し、考え方が「変化」したのです。
「行動」⇒「経験」⇒「変化」
7年間働いた銀行を30歳で辞め、33歳で初めて投資信託を経験した僕は、今後「投資・運用」に興味を持つようになります。
33歳、ここから僕の新たな人生、投資・運用の人生が始まったのです。
~預金.貯蓄にしか興味がなかった僕が投資に目覚めた理由(全5話)終わり~
4)預金・貯蓄にしか興味がなかった僕が投資に目覚めた理由(全5話)
<30年間洗脳されてた僕が、洗脳に逆らった瞬間>
銀行退職後、僕は地元の中小企業へ転職しました。職が変わっても、もちろん「貯蓄は正義」「不用な支出は悪」を継続しております。
ここで僕がお金に対して、どういう感覚を持っていたかというのを改めて言います。
- 他人には基本おごらない
- おごるようになるので、部下を食事に誘わない
- 香典は仕方ないからしぶしぶ出す
- ブランド物は一切買わない
- コンビニは高いので行かない
- 服や靴を買う基準は「ヨレヨレ」になったから
- ファッション基準では服や靴は買わない
- お祝いや祝儀は結婚式のお呼ばれ以外は出さない
- 3食以外は食べない(お菓子は食べない、間食代がもったいない)
- カフェ、ファストフードはいかない
- 映画は見ない
- レンタルビデオ屋はいかない
- 電話はこちらからはかけない(不在着信があっても再度かかってくるのを待つ)
- 美容室にいかない(自分で切る)
- 基本的に病院はいかない(風邪や発熱は自力で治す)
- 無駄なドライブはしない(ガソリンがもったいない)
- 外食したら食べたい物ではなく、安いものを食べる
いや~次々出てきますね。ドン引きされるので、このへんでやめときます(笑)
こういう生活をしたから、7年間で840万円(年間120万円)も貯めれたんでしょうね。福島の田舎のサラリーマンが、30歳で貯金840万円って・・・異常ですね(笑)
もちろん、中小企業へ転職しても、10年間で1,200万円貯めるという目標を変えませんでした。
銀行を離れると、不思議ですね。
ある日、僕が働いている企業に、銀行員が提案に来るんです。
僕が入社した当時とは、銀行の方針も変わってきており、主に「融資」「保険」「投資信託」の提案です。
今まで僕がやってきた業務を、提案する側からされる側へ、立場が変わったのです。変な気分です(笑)
銀行の預金や融資の仕組みは、ほとんど知っているので、定期預金だけは契約しますが、それ以外はいつもバッサリ断ってました。
「貯蓄は正義」「不用支出は悪」ですからね!
- 融資・・・・支払利息はムダ金。バッサリ!!
- 保険・・・・よくわからない。興味がない。バッサリ!!
- 投資信託・・よくわからない。興味がない。バッサリ!!
銀行員当時、預金と融資しかやってこなかった僕は、「保険」「投資信託」はほとんどわかりません。僕が勤務していた時は、取り扱っていなかったので知識がなく、仕組みも知りません。
そんなある日、すごく仲良くしている銀行員から、投資信託のセールスをされました。
投資信託?よくわかりません。
預金はリスクゼロだが、投資信託は「投資」っていう名前がついているので、リスクがありそうです。
リスクがあるだけで、もう商品の内容を聞く前に「拒否反応」です。
定期預金など、リスクがゼロの商品しかやってこなかった僕は、今回、話を聞くことも断ろうと思いましたが、相当目標(ノルマ)に困っているらしく、なので商品説明だけは聞くことにしました。
話を聞いてみると、投資信託は、プロのファンドマネージャー(運用してくれる人)が資金を運用してくれる商品で、主な運用先には、株式・債券・不動産があるようです。
株式で運用したり、債券で運用したり、不動産で運用したり・・資金さえ出せば、運用はプロにお任せの投資商品のようです。
また、投資・運用というくらいなので、元本が増えたり減ったりするそうです。
ってそんなことは、どうでもいいんです!
増える可能性があっても、リスクが少しでもある商品はやりませんから!
ある日その銀行員が、一生懸命僕に説明しました。
僕は「へぇ~・・」って、仕組みを納得したかのようなあいづちを打つも、興味がないので、話は半分に聞いております。
話を聞いたふりをした僕は、結局いつものように話をバッサリ!提案を断り・・・
・・・のはずが、何と!!!
「投資信託」を契約してしまったのです!!!
いったい僕に何が起きたのでしょうか!??
理由は単純です。
仲の良い銀行員から、何回も何回も「お願いセールス」されたことによる、情けでの契約、いわゆる「お付き合い」です。
元銀行員だった僕は、相手がどういう感情でセールスしているか、今銀行内でどういう状況置かれているか、すごくわかっていました。
だが、僕は「貯蓄は正義」「不用支出は悪」信念は曲げない!
「ブレないぞ!曲げないぞ!貫き通すんだ!」
って頑張ったのですが、僕の心の奥にある、仲間を想う優しさが・・・
元銀行員だった僕は、立場が分かっているからこそ、情に流されたのです。そこが僕の弱点でした。
相手からはすごく感謝され、お礼を言われましたが、なぜか僕自身の心は全然喜べません。冷静になった僕は、逆に「何てことをしてしまったんだ!」という感情に襲われました。
わかりやすく例えるなら、絶対やるなよ!と言われていた「マルチ商法」に引っかかった感じです。
もっと分かりやすく例えるなら、20万円・30万円する高価な布団セットを買わされた気分です。
「やっちまった・・・」
僕は、悪いことをしたかのように落ち込み、精神的に不安定になりました。しかも数日経っても、この不安定が消えません。
その原因は・・・
リスク商品に手を出したという、洗脳5箇条を破った罪悪感からくるものでした。
~第5話へ続く~